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NY市場サマリー(3日)ドル下落、米株急伸

ロイター / 2020年11月4日 8時31分

[3日 ロイター] - <為替> ニューヨーク外為市場ではドルが下落。3日投開票の米大統領選で民主党のバイデン大統領候補が勝利し、大規模な景気刺激策が実施されるとの見方から、リスク選好の動きが高まった。

米大統領選は同日朝、東部州から順次投票が始まった。全米の世論調査では、バイデン氏が支持率でトランプ氏をリードしているものの、選挙の鍵を握る激戦州では混戦となっている。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのグローバル為替戦略主任ウィン・シン氏は「市場は民主党がホワイトハウスと議会を掌握する『ブルー・ウェーブ』になる可能性を織り込んでいるようだ。そうなれば、来年に大型の財政刺激策と国債発行が見込まれる」と述べた。

終盤の取引でドル指数<=USD>は0.51%安の93.55。

ユーロ/ドル は0.55%高の1.1704ドル。ドル/円 も0.13%安の104.70円。

主要通貨のオーバーナイトの予想変動率も数カ月ぶりの水準に上昇。ユーロ/ドル の予想変動率は19%と、3月以来の高水準に達した。

高リスク通貨も総じて対ドルで上昇。オーストラリア準備銀行(豪中銀)の利下げにもかかわらず、豪ドル/米ドル は1.25%高の0.7141米ドル。一時、先月14日以来の高値となる0.7174米ドルまで上昇した。

豪中銀は、新型コロナ流行の影響で深刻な景気後退に陥った経済の回復を支援するため、政策金利をゼロ%近くに引き下げるとともに、量的緩和の拡大を発表した。

今週は米大統領選に加え、連邦公開市場委員会(FOMC)や10月の米雇用統計にも注目が集まる。

<債券> 米金融・債券市場では国債利回りが上昇し、長短利回り格差が拡大した。市場は、3日に投票が行われている米大統領選と議会選の結果に注目している。

10年債利回り は一時、6月以来となる0.898%まで上昇。終盤では3.8ベーシスポイント(bp)上昇の0.8857%。2年債、3年債、5年債、7年債も数カ月ぶりの高水準を付けた。

2年債と10年債の利回り格差 は一時、3月中旬以来の大きさとなる72.40bpを付けた。終盤は71.80bpと前日から3.1bp拡大した水準。

USバンク・ウェルス・マネジメントの債券調査部長、ビル・メルツ氏は、一部のトレーダーが民主党が大統領選と議会選をともに制すると見込んでポジションを取っていることから、市場には「大きなボラティリティー」が存在する可能性があると述べた。

それでも、メルツ氏は10年債利回りがレンジ内で推移していると指摘し、4日から2日間開催される連邦公開市場委員会(FOMC)では利回り急上昇を防ぐために国債買い入れの長期債シフトが議題になる可能性もあると予想した。

2年債利回り は終盤に1bp上昇の0.1683%。

<株式> 米大統領選の投票日となった3日の米国株式市場は大幅上昇して取引を終えた。結果判明のプロセスが長引かず、追加財政刺激策が早期に打ち出されるとの期待が高まった。

世論調査では、民主党候補のバイデン前副大統領が支持率で全国的にトランプ大統領をリードしており、選挙で明確な勝敗が決まり、バイデン氏が約束するインフラ支出を盛り込んだ刺激策が選挙後に実施されることへの期待につながっている。

一部のアナリストは、前週の大幅下落を受けた反動も、この日の上昇につながったとみている。S&P総合500種<.SPX>は前週、週間で約7カ月ぶりの大幅安となった。

この日は幅広い銘柄に買いが入り、S&P総合500種<.SPX>の主要11セクターのうち10セクターが上昇。金融株<.SPSY>と工業株<.SPLRCI>がともに2%超高と上げを主導した。

銀行株指数<.SPXBK>は1週間ぶりの高値を付けた。工業株のキャタピラー は2.71%高、複合企業ハネウェル・インターナショナル は3.23%高。

選挙後に市場のボラティリティーが高まるとの見方は後退し、投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)<.VIX>は1週間ぶりの低水準となった。前週には4カ月半ぶりの高水準を付けていた。

<金先物> ドル安・ユーロ高に伴う割安感を背景に3営業日続伸。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比17.90ドル(0.95%)高の1オンス=1910.40ドル。

外国為替市場ではドル安・ユーロ高が進行。ドル建てで取引される金は割安感から買われた。また、大統領選の行方に不透明がくすぶっていることも安全資産とされる金買いを支えた。郵便投票の急増で開票作業が遅れ、勝者確定がずれ込む可能性があるほか、トランプ氏が敗北を認めず、郵便投票の不正を訴えて法廷闘争にもつれ込む恐れも懸念されている。

<米原油先物>  対ユーロでのドル安などを背景に買い進まれ、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比0.85ドル(2.31%)高の1バレル=37.66ドルだった。1月物は0.81ドル高の37.99ドルとなった。

外国為替市場では、対ユーロでドル売りが進行。ドル建てで取引される原油などの商品の割安感が生じ、原油が買い戻された。また、投票が始まった米大統領選の行方に注目が集まる中、選挙後の追加経済対策期待から米株価が急伸し、原油もつられて買われた。

ロシアのノバク・エネルギー相と石油会社の首脳陣が、現在実施している減産措置を2 021年1─3月期まで延長する可能性について協議したほか、石油輸出国機構(OPEC)加盟国アルジェリアが1月に計画されている減産緩和の先送りを支持したとも伝わった。OPECとロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は日量770万バレルの減産を実施している。

ただ、米大統領選後の市場の乱高下に備えて積極的な商いを手控える向きもあった。欧米を中心に新型コロナウイルスの新規感染者が急増しており、景気後退への警戒感も依然くすぶっている。

ドル/円 NY終値 104.46/104.50

始値 104.74

高値 104.78

安値 104.45

ユーロ/ドル NY終値 1.1711/1.1718

始値 1.1707

高値 1.1739

安値 1.1696

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 92*31.00 1.6758%

前営業日終値 94*05.00 1.6230%

10年債(指標銘柄) 17時05分 97*15.00 0.8959%

前営業日終値 97*29.00 0.8480%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*09.25 0.3940%

前営業日終値 99*12.25 0.3750%

2年債(指標銘柄) 16時17分 99*29.13 0.1702%

前営業日終値 99*29.88 0.1580%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 27480.03 +554.98 +2.06 <.DJI>

前営業日終値 26925.05

ナスダック総合 11160.57 +202.96 +1.85 <.IXIC>

前営業日終値 10957.61

S&P総合500種 3369.16 +58.92 +1.78 <.SPX>

前営業日終値 3310.24

COMEX金 12月限 1910.4 +17.9 <0#GC:>

前営業日終値 1892.5

COMEX銀 12月限 2433.4 +30.1 <0#SI:>

前営業日終値 2403.3

北海ブレント 1月限 39.71 +0.74 <0#LCO:>

前営業日終値 38.97

米WTI先物 12月限 37.66 +0.85 <0#CL:>

前営業日終値 36.81

CRB商品指数 147.0230 +1.1167 <.TRCCRB>

前営業日終値 145.9063

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