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11ー12月の広範な上昇基調、21年も続く見通し=今週の米株式市場

ロイター / 2021年1月4日 7時15分

 米株式市場は堅調に2020年の取引を終えたが、市場からはこの勢いは新年にも持ちこすとの見方が多い。写真は2020年11月、ニューヨーク証券取引所前で撮影(2021年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 31日 ロイター] - 米株式市場は堅調に2020年の取引を終えたが、市場からはこの勢いは新年にも持ちこすとの見方が多い。

新型コロナウイルスの流行再燃、ワクチン普及のスピード、1月5日にジョージア州で行われる上院選の決選投票などリスクはみられるが、市場はこれらの要因をこなすとみている。

コモンウェルス・ファイナンシャル・ネットワークのポートフォリオ管理責任者ピーター・エッセル氏は、複数年に渡る強気相場の初期段階にあると指摘する。

オプション市場では1月のボラティリティーは12月より高くなっており、これはジョージア州上院選が影響しているもよう。

共和党は上院選で1議席でも獲得すれば、過半数を維持する。一方で民主党が2議席とも制した場合は与野党50議席ずつとなり、ハリス副大統領の票が決することになる。そうなれば株価に悪影響を及ぼすとみられる税制改革の可能性が高まる。

しかし、多くの投資家は来年の急落を予想していない。BofAグローバルリサーチの12月のファンドマネジャー調査は、最も強気の見方となった。

コロナワクチンの接種開始や連邦準備理事会(FRB)が緩和的な政策を維持すると表明したことが要因だという。

過去2カ月間の米株上昇には、強気派も驚いた可能性がある。11月下旬のロイター調査ではS&P500種は2021年末に3900で終えると予想されている。

これは2020年の終値3756.07を16.3%上回る水準だ。

一部にはコロナ禍からの回復はすでに市場に織り込まれておりバリュエーションは過大傾向との見方もある。S&P500種の今後12カ月の株価収益率は現在約22倍で、長期平均の15倍を大きく上回っている。

それでも投資家は、金融、レジャー・ホスピタリティー、エネルギーなどの一部セクターは上昇の可能性があると見込んでいる。インバーネス・カウンセルの首席投資ストラテジスト、ティム・グリスキー氏は、「市場は全体的に買われ過ぎではないようだ」との見方を示す。

<広範なラリー>

株価の継続的な上昇を見込む投資家は、企業業績の回復も楽観視している。コモンウェルスのエッセル氏は「収益で現在の株価水準を確認することになるだろう」と述べた。

S&P500社の企業利益は、2021年には前年と比較して約23%増加すると予想されている。

ブラックロックの計算によると、2020年1-9月にはS&P500の上位5構成銘柄が指数リターンの127%を生み出すなど、銘柄の集中傾向が投資家の悩みの種となっていた。

ベスポークによると、S&P500に占めるハイテクの比重は28%で、1990年以降、過去の平均から10ポイント超上昇している。

PGIM系QMAのポートフォリオマネジャー、ジョン・プラビーン氏は、「11・12月に示されたのは市場に広がりがでてきたということだ」と指摘。ハイテク株や大型株だけでなく、バリュー株、小型株、米国以外の株が堅調だと述べた。

市場では高値圏にあるグロース株も堅調を維持する可能性があるみている。ブラックロックの米国ファンダメンタル・アクティブ株式担当の最高投資責任者、トニー・デスピリト氏は調査ノートで、「グロース株を除外すべきではない」とし、これらの企業のビジネスモデルは投資家の期待を上回る可能性があると述べた。

同氏はまたワクチン接種の開始で「トンネルの出口先に光が見えてきた」とし、2020年の出遅れセクターや銘柄も21年は上昇に加わる可能性があるとの見方を示し、市場は広範で健全なラリーとなると指摘した。

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