アップル、中国で新アプリに証明書提示要求 政府の規制強化受け

米アップルは、アプリ市場「中国アップストア」で新しいアプリを配信する前に中国政府ライセンスの証明書を提示するよう求め始めた。上海のアップルストアで９月撮影。（2023年　ロイター/Aly Song/File photo）

Josh Ye

[香港 ３日 ロイター] - 米アップルは、アプリ市場「中国アップストア」で新しいアプリを配信する前に中国政府ライセンスの証明書を提示するよう求め始めた。

開発者向けのウェブサイトで、９月２９日から「インターネット・コンテンツ・プロバイダ（ＩＣＰ）申請」の提出を求めるようになったと明らかにした。

ＩＣＰ申請はウェブサイトを中国で合法的に運営するために必要な登録制度で、ほとんどの現地アプリストアは少なくとも２０１７年以降採用している。

ＩＣＰ申請ライセンスを取得するため、開発者は中国に会社を持つか、現地のパブリッシャーと協力する必要があり、多くの海外アプリにとって障害となってきた。

アップルの緩やかなＩＣＰポリシーは多くのモバイルアプリの提供を可能にし、中国での人気を高めるのに貢献したが、中国が８月にモバイルアプリに対する監督をさらに強化し、全てのアプリストアとアプリ開発者に対し、ビジネスの詳細を含む「アプリ申請」を規制当局に提出することを義務付ける新ルールを発表していた。

中国当局は先週、アプリ申請を完了したモバイルアプリストアの第１陣名簿を発表したが、アップルのアップストアは入っていなかった。

一方、独立系開発者のジンユー・メン氏は短文投稿サイトのＸ（旧ツイッター）で「もし私のアプリが中国でアプリ申請なしに配信できないのであれば自身のアプリを（そこから）取り下げるだろう」とコメントした。

中国の一部ｉＰｈｏｎｅユーザーはＸで、お気に入りのアプリにアクセスするために他の国のアップルアカウントを使い始める必要があるかもしれないと投稿した。