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ヒズボラ指導者、米にガザ攻撃停止を要請 中東「広域戦争」警告

ロイター / 2023年11月4日 2時49分

レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラ指導者ナスララ師は3日、米国に対し、この地域での戦争を防ぐためにはイスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃を止めることが重要だとし、イスラエルの北隣のレバノンとの国境地帯での戦闘が「広域戦争」に発展する現実的な可能性があると警告した。レバノンで撮影(2023年 ロイター/Mohamed Azakir)

[ベイルート 3日 ロイター] - レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラ指導者ナスララ師は3日、米国に対し、この地域での戦争を防ぐためにはイスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃を止めることが重要だとし、イスラエルの北隣のレバノンとの国境地帯での戦闘が「広域戦争」に発展する現実的な可能性があると警告した。

ナスララ師が演説を行うのは10月7日のハマスによるイスラエル対する奇襲攻撃以来初めて。イスラエルの主要な同盟国である米国が地中海に派遣した軍艦とイランが支援するグルーブが対峙(たいじ)する可能性があるとも示唆した。

ナスララ師は「ガザ侵攻は米国による侵攻であるため、米国はガザ侵攻を止めることができる。米国に対して言う。地域的な戦争を防ぐにはガザ侵攻を直ちに止めなければならない」とし、「この地域で戦争が起これば、米国の艦隊は何の役にも立たず、空からの攻撃も何の利益にもならないことを、米国はよく知っているはずだ。米国は代償を払うことになる」と述べた。

その上で、米国が地中海に派遣している空母打撃群に対しヒズボラは「十分な備えをしている」ため、恐れていないと表明。ヒズボラがイスラエルとレバノンの国境地帯での戦線で戦闘をエスカレートさせているため、イスラエルはガザ地区やヨルダン川西岸ではなく、北のレバノンとの国境付近に軍を投入せざるを得なくなっているとし、レバノン国境地帯での戦線がどのように展開するかは、ガザ情勢次第になるとの考えを示した。

さらにイスラエルとレバノンの国境地帯での戦線が「本格的な戦争」に突入する可能性は現実的と言及、「それは起こり得ることであり、敵はその可能性をあらゆる考慮に入れなければならない」とした。

イスラエル側はレバノンとの国境地帯での紛争には関心がないと主張しているが、ナスララ師はヒズボラによる攻撃は日に日に強まっており、イスラエルはガザ地区やヨルダン川西岸ではなく、イスラエル北部の国境近くへの軍隊駐留を余儀なくされているとした。

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