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猛暑でLNG需要拡大、アジアで一段の値上がりも

ロイター / 2024年6月3日 13時17分

 アジアで猛暑が続き、液化天然ガス(LNG)の需要が拡大している。輸入業者は夏を控えLNGを発注しており、南アジアの輸入量は記録的な水準に達している。インドのブバネシュワルで5月撮影(2024年 ロイター)

Emily Chow

[シンガポール 31日 ロイター] - アジアで猛暑が続いており、液化天然ガス(LNG)の需要が拡大している。輸入業者は夏を控えLNGを発注しており、南アジアの輸入量は記録的な水準に達している。

南アジアや東南アジアは熱波に見舞われ、エアコンなどの使用が増加。アジアのLNGスポット価格は4月以降、すでに約3割上昇しているが、今後、需給が逼迫しさらに値上がりする可能性がある。

現在のスポット価格は百万英国熱量単位(mmBtu)当たり12ドルと、約6カ月ぶりの高値。今後も高止まりが予想されている。

エネルギーコンサルティング会社FGEの主任コンサルタント、シャマク・アディビ氏は「スポット価格は現在、アジアの需要にけん引れている。熱波で南アジアの気温が上昇し、電力需要が増えている」と指摘。

中国の輸入は、記録的な高水準だった2021年を下回る可能性が残っているが、インドなど他のアジア諸国の需要が中国の落ち込み分を補っているという。

南アジアや東南アジアの一部は4月から5月にかけて記録的な猛暑に見舞われた。インドでは30日、熱中症の疑いで少なくとも15人が死亡している。

分析会社ケプラーによると、5月の南アジアのLNG輸入量は前年同月比約20%増の380万トン。インドの輸入量は5月として過去最高の240万トン、バングラデシュの輸入量は月間ベースで過去最高の60万トンだった。

昨年からLNGの輸入を開始したフィリピンとベトナムも輸入を増やしている。

エネルギー・アスペクツのアナリスト、ミン・ナ氏は「気象予報によると、北東アジアでは5月以降、気温が平年を上回る可能性がある」とし、アジアでLNGの在庫補充需要が今夏に前年比で増加するとの見方を示した。

「日本、韓国、台湾の今夏の在庫補充需要は合計240万トンと、前年同期の水準を230万トン、5年平均を10万トンそれぞれ上回る見通し」という。

政府統計によると、日本の発電用LNGの在庫は5月26日時点で206万トン。高温を背景に5年平均を下回っている。

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