コロナ起源で研究所流出説「抑圧」を否定=ファウチ元NIH所長
ロイター / 2024年6月4日 8時53分
6月3日、2022年12月に米国立アレルギー感染症研究所(NIH)所長を退任したアンソニー・ファウチ氏(写真)は、新型コロナウイルス流行に関する下院特別小委員会で証言し、コロナ流行の起源を巡る調査に対して何の影響力も行使しておらず、中国の研究所からの流出説が広がらないように圧力をかけたことはないと述べた。米議会で撮影(2024年 ロイター/Leah Millis)
Ahmed Aboulenein
[ワシントン 3日 ロイター] - 2022年12月に米国立アレルギー感染症研究所(NIH)所長を退任したアンソニー・ファウチ氏は、新型コロナウイルス流行に関する下院特別小委員会で証言し、コロナ流行の起源を巡る調査に対して何の影響力も行使しておらず、中国の研究所からの流出説が広がらないように圧力をかけたことはないと述べた。
ファウチ氏は「私は何回も非常にはっきりと、研究所(からの流出説)が本来的に陰謀論的考えとは思っていないと伝えている」と強調。ただあたかも自身が中央情報局(CIA)に乗り込んで研究所流出説に言及するなと言い渡したかのように、事実を歪曲されることこそが、陰謀論的だと訴えた。
その上でファウチ氏は、コロナ流行の起源として最も可能性が大きいのは動物から人への感染だとの個人的見解を繰り返した。
同委員会の調査で、NIHの複数の幹部が私用メールを使って情報公開請求を回避し、公式記録を隠そうとしていたことが判明し、関与した人物の中には長年のファウチ氏のアドバイザーも含まれていた。
これについてファウチ氏は、アドバイザーとの仕事上の接点は少なく、職場も別々の建物だったと説明するとともに、自らは政府関連業務を協議する際に私用メールは一切使っていないと明言した。
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