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日銀、20年ぶり新紙幣 現金は「今後も大きな役割」と植田総裁

ロイター / 2024年7月3日 9時24分

 日銀は7月3日午前8時、新しい日銀券の発行を開始した。2004年11月以来、20年ぶりとなる。写真右は植田総裁。都内の日銀本店で撮影(2024年 ロイター/Takahiko Wada)

Takahiko Wada

[東京 3日 ロイター] - 日銀は3日午前8時、新しい日銀券の発行を開始した。2004年11月以来、20年ぶりとなる。一万円札の肖像には多くの企業の設立に携わり「近代資本主義の父」と称される渋沢栄一を起用した。キャッシュレス決済が進展する中での発行となったが、植田和男総裁はあいさつで「現金は『誰でも、いつでも、どこでも、安心して使える』決済手段であり、今後とも大きな役割を果たしていく」と述べた。

五千円札の肖像には、明治期に女性の高等教育に尽力した津田梅子、千円札には世界で初めて破傷風菌の純粋培養に成功するなど「近代日本医学の父」と称される北里柴三郎が起用された。

前回の改刷以降の技術の進展を踏まえ、偽造防止のための工夫を随所に施した。肖像が立体的に、しかも見る角度によって向きが変わって見える「3Ⅾホログラム」を世界で初めて銀行券に搭載した。

国立印刷局は22年から新しい日銀券の量産を開始し、今年6月末時点の備蓄量は約52億枚。日銀は3日、1兆6000億円の新日銀券を世に送り出す予定で、同日朝、新札を積み込んだ金融機関の現金輸送車が日銀本店を後にした。

新紙幣はキャッシュレス化が進展する中での船出となる。2日に公表された6月のマネタリーベースでは、日銀券の平均残高は前年同月比1.6%減の119兆0178億円。このところ前年比マイナスが続き、22年6月以来の119兆円台となった。

日銀は中央銀行デジタル通貨(CBDC)について研究開発も進めている。現時点で発行の計画はないが、開発は発行の前段階となるパイロット実験まで進んでいる。

日銀は「決済のキャッシュレス化が進展するもとでも、現金への需要は根強い」との見方から、新紙幣の発行準備を進めてきた。

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