午後3時のドルは上昇し161円後半、38年ぶり高値更新 クロス円も堅調
ロイター / 2024年7月3日 15時23分
Mariko Sakaguchi
[東京 3日 ロイター] - 午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(161.44/48)から上昇し161円後半で推移している。クロス円の上昇が支援材料となり、ドルは一時161.92円付近と38年ぶりの高値更新した。
ドルは仲値公示にかけては国内輸入企業による買いが入り、じりじりと上昇。その後は日経平均株価が一時600円超の上昇となるなどリスクオンの流れが強まったほか、クロス円が一段高となった流れに引っ張られる格好で、ドルは強含みで推移した。
SBIリクイディティ・マーケットの金融市場調査部長、上田真理人氏は、ポジション調整や利益確定目的の動き以外で「円を買う材料が乏しい」とし、日米の金融政策の先行き不透明感を背景に「円高トレンドを先取りして買う動きにはなりにくい」とみる。
ドルは約3週間で前日終値比を下回ったのは数日にとどまるなど、上昇トレンドにある。過去3年間の米金利との相関性を基に推計される、ドルの理論値は150円割れ程度。足元では161円後半と「上方乖離が激しい局面に入っている。過熱感もある分、勢いもある」と、みずほ銀行のチーフマーケットストラテジスト、鈴木健吾氏は指摘する。
鈴木氏は、ここ数週間は仏政局不安で金利や為替が大きく動いていることも一因とし、このような動きが落ち着いてくれば、米国のファンダメンタルズに再び視点が向き、9月の米利下げが視野に入ってくれば、ドルもピークアウトしていくとの見方を示す。
ユーロ/ドルは1.07ドル前半で横ばい圏、ユーロ/円は一時173.83円付近とユーロ発足以来の高値を更新した。フランスで7日に行われる国民議会(下院)選挙の決選投票を控える中、「足元はユーロ売りが一服しているものの、(決選投票で)極右が過半数を獲得できるかどうか次第だ」(あおぞら銀行のチーフマーケットストラテジスト、諸我晃氏)との声が出ている。
豪ドル/円は108円近辺と1991年以来33年ぶりの高値水準を付けた。株高を背景としたリスクオンの流れや5月の豪小売売上高が予想を上回ったことが好感された。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 161.87/161.89 1.0738/1.0739 173.82/173.83
午前9時現在 161.48/161.51 1.0747/1.0748 173.57/173.58
NY午後5時 161.44/161.48 1.0744/1.0747 173.45/173.49
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