午前の日経平均は反発、円安が支援 チャートは気迷いの「鯨幕」
ロイター / 2024年10月3日 12時8分
10月3日、午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比846円27銭高の3万8655円03銭と反発した。写真は株価ボードを見る男性。都内で8月撮影(2024 ロイター/Willy Kurniawan)
[東京 3日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比846円27銭高の3万8655円03銭と反発した。ドル/円が前日から3円ほど上昇したことを追い風に、輸出関連株を中心にしっかりだった。米半導体株高を受け、国内の半導体関連やハイテク株も堅調だった。一方、チャートの形状は相場の気迷いを示す「鯨幕」となっている。
日経平均は650円で寄り付いた後、一時1047円高の3万8856円75銭に上値を伸ばした。市場では「石破茂首相が現実路線に軌道修正してきている中、為替が円安になって安心感につながった」(三木証券の北沢淳商品部投資情報グループ次長)との声がある。
ドルは一時147円台に上昇し、自動車など輸出関連株が支援された。国内の半導体関連やハイテク株も総じて堅調だった。米エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)がCNBCのインタビューで次世代AI半導体「ブラックウェル」の需要の強さに言及し、時間外取引で同社株が上昇したことも支援材料になった。 一方、石破首相が日銀の早期の追加利上げに慎重姿勢を示す中、銀行株は軟調だった。
テクニカル面から日経平均はローソク足が日替わりで上下する「鯨幕相場」となっており、投資家の迷いもうかがわれる。「中東情勢は先行き予断を許さない上、米雇用統計の公表も控えている。数日後には(相場の)雰囲気が変わっているかもしれず、注意が必要」(北沢氏)という。 TOPIXは1.44%高の2690.18ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆3257億0200万円だった。東証33業種では、値上がりは保険や海運、医薬品など31業種、値下がりは銀行と空運の2業種だった。 9月国内ユニクロ売上高が好感されたファーストリテイリングが大幅高となり、指数をけん引。東京エレクトロン、トヨタ自動車はしっかりだった。一方、ニトリホールディングス、資生堂はさえない。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1459銘柄(88%)、値下がりは150銘柄(9%)、変わらずは36銘柄(2%)だった。
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