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政治家の発言は受け止める、日銀は物価目標実現へ最善尽くす=野口委員

ロイター / 2024年10月3日 16時34分

 10月3日、日銀の野口旭審議委員は13日午後の記者会見で、政治家の発言の背後には有権者の考えがあり、受け止めるが、日銀としては物価目標の実現に向けて最善を尽くすことしかないと述べた。3月撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Takahiko Wada

[長崎市 3日 ロイター] - 日銀の野口旭審議委員は3日午後の記者会見で、政治家の発言の背後には有権者の考えがあり、受け止めるとした上で、日銀としては物価目標の実現に向けて最善を尽くすことしかないと述べた。石破茂首相が2日に「追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」と述べたことに対しては、コメントを控えた。

野口委員は「経済・物価見通しが想定通り実現していけば、極めてゆったりとした形ではあれ、金融緩和度合いを調整していく」と述べた。日本経済は、賃金・物価がともに上がらない「ゼロノルム」をようやく克服できるか非常に重要なポイントに差し掛かっているとの認識を示し、政策調整は「極めて慎重に行うべきだ」と指摘した。植田和男総裁が発言していた通り、「見極めに時間的余裕はある」とした。

具体的な政策調整の時期は今後のデータ次第だとして明言しなかった。「消費者のマインドが値上げに十分耐えられるのか、時間的余裕はあるので十分に見極めていきたい」と話した。野口委員は同日午前、長崎市での金融経済懇談会で、2%物価目標と整合的な「マインドセット」が社会全体で確立されるまでにはまだ「相応の時間が必要」と述べた。

先行きの不透明要因の1つとなっている米国経済については、ソフトランディングしていく中で、金融引き締め度合いが利下げによって徐々に和らいでいくと「当面は考えて差し支えない」と話した。

7月利上げの理由の1つとなった一方的な円安に伴う物価の上振れリスクについては「現状はそれほど心配する必要はない」と述べた。徐々に円高が進むなら日本経済は耐えられるとの見方を示した。

野口委員は現在の金融環境は「十分緩和的だ」と指摘。「もう少し(金利の)調整の余地はあるというのも可能性として否定できない」と述べた。ただ、緩和的か引き締め的かの分水嶺となる中立金利については「事前に決め打ちすることができない」とし、1回利上げしたらその影響を確認し、大丈夫であれば次の利上げに向かうという「ほふく前進的なやり方で利上げをせざるを得ない」と語った。

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