英中銀総裁、利下げ「より積極姿勢」にも インフレ動向次第で
ロイター / 2024年10月3日 20時47分
[ロンドン 3日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は、インフレの動向次第で一段と積極的に利下げに動く可能性があると述べた。中東の紛争により原油価格が上昇することもあり得るとの見方も示した。
英紙ガーディアンに対し、インフレに関する良いニュースが続けば、利下げに関して「もう少し積極的(active)」かつ「もう少し大胆(aggressive)」になる可能性があると述べた。
ポンドは、1025GMT(日本時間午後7時25分)時点で対ドルで1セント以上下落。11月の金融政策委員会で0.25%利下げする確率は97%と、前日の90%から上昇した。
パンテオン・マクロエコノミクスの英国チーフエコノミスト、ロブ・ウッド氏は、英中銀は利下げを加速させようとしているようだが、連続利下げには、賃金上昇と物価圧力の緩和を確認する必要があると述べた。
英中銀が3日公表した調査では、国内企業の1年後の賃金上昇率予想は横ばいの4.1%。 S&Pグローバルが発表した9月の英サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値では、販売価格が約4年ぶりの鈍い伸びだった。
ベイリー総裁はガーディアンに対し、中銀が懸念していたほどインフレ圧力が持続的でないことに勇気づけられたが、中東情勢はリスクをもたらしているとの見方を示した。
「地政学的な懸念は非常に深刻だ。今起きていることは悲劇的だ」と述べ、「ストレスがあるのは明らかで、このストレスがまだかなり高水準にある市場とどう関係するかが本当の問題だ」と指摘した。
「(原油)市場の安定を維持する強い決意」があるように見えるが、「事態が本当に悪化した場合、制御できなくなる恐れがある。状況が悪化する可能性があるため、引き続き監視する必要がある」と強調した。
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