債券利回り上昇、ソブリン格付けに影響せず=S&Pグローバル
ロイター / 2021年3月4日 8時29分
S&Pグローバルは3月3日、最近見られた世界の債券市場での利回り上昇について、大方の国の信用格付けに影響を与える状況には程遠いとの見解を示した。2018年12月、ニューヨークで撮影(2021年 ロイター/Brendan McDermid)
[ロンドン 3日 ロイター] - S&Pグローバルは、最近見られた世界の債券市場での利回り上昇について、大方の国の信用格付けに影響を与える状況には程遠いとの見解を示した。
先週、米10年債利回りが1.6%を上回り、欧州や日本など世界の債券市場でも軒並み利回りが上昇、エコノミストの間で巨額の公的債務に再び注目が集まっている。
S&Pは、公的債務が今年12兆6000億ドル増加すると予想している。このペースは記録的な増加となった昨年の水準を20%下回るものの、新型コロナウイルス危機前の平均を50%上回る。
欧州・中東・アフリカ(EMEA)担当マネジングディレクター、フランク・ジル氏は「(利回りの上昇は)新型コロナの感染状況や景気回復を巡る楽観的な見方が高まっている兆候だと考える」と述べた。
利回りの上昇は、過去1年にわたり世界的に政策金利が引き下げられ、大量の低利資金が経済に供給されたことから借り入れコストが大幅に低下していることと対比させる必要もある。
欧州ではイタリアの10年債利回りは現在0.7─0.8%近辺と、長期平均の2%強を大幅に下回っている。利回りが2.5%を超えて財政に実質的なマイナスの影響を与えるには現在の水準から3倍に上昇する必要がある。
ギル氏は「現在はそのような状況にない」と語った。
利回りのスティープ化が続き、ドルの上昇ペースが加速した場合、一部の低格付け新興国に影響を与える可能性があるものの、これらの国でさえ「混乱をもたらすような状況には程遠いだろう」と述べた。
また、「今後2年間には世界的に金融資産に課税する動きが強まる見込みだ」とした。
*関連グラフィックは https://tmsnrt.rs/3e6e5K4 をご覧ください。
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