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EU、新型コロナワクチン確保に向け27億ドルの緊急基金活用へ

ロイター / 2020年6月5日 8時39分

欧州連合(EU)は24億ユーロ(27億ドル)の緊急基金を有望な新型コロナウイルスワクチンの確保に使う準備を進めており、3日に開かれた外交官会議で協議した。写真は5月14日、ベルビーのブリュッセルにある欧州委員会本部で撮影(2020年 ロイター/Johanna Geron)

[ベルリン/ブリュッセル 4日 ロイター] - 欧州連合(EU)は24億ユーロ(27億ドル)の緊急基金を有望な新型コロナウイルスワクチンの確保に使う準備を進めており、3日に開かれた外交官会議で協議した。複数のEU当局者がロイターに明らかにした。

ドイツ紙の報道によると、ドイツ、フランス、イタリア、オランダは開発中のワクチンの確保に向けて製薬会社との交渉を加速している。

EU当局者はロイターに対し、緊急支援基金(ESI)と呼ばれるこの基金は欧州でのワクチン生産能力の強化や、製薬会社への賠償責任保険の提供にも充てられると明らかにした。

新型コロナワクチンを巡っては、米国も英アストラゼネカ などへの資金提供を通じて供給確保を急いでいる。

あるEU当局者は、開発中のワクチンの多くは実用化に至らない可能性が高いため、投じた資金は失われるかもしれないが、それでも米国のように確保を進める必要があると語った。

ドイツ紙ハンデルスブラットが4日報じたところによると、シュパーン独保健相はフランス、イタリア、オランダの保健相とともに欧州委員会に書簡を送り、「製薬業界の主要プレーヤーとの交渉で最速かつ最善の結果を得る」ため4カ国が連携すると伝えた。

政府筋が同紙に明らかにしたところによると、4カ国は政府の研究基金や購入確約についてアストラゼネカを含む複数の製薬会社と協議している。

アストラゼネカはコメントを控えた。

ハンデルスブラットによると、4カ国は英国や日本、ノルウェー、シンガポールとも協力の可能性を協議しているという。

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