後場は株高再拡大・債券プラス転換、混戦の米大統領選でまちまちの動き
ロイター / 2020年11月4日 13時18分
4日午後の東京市場は、再び株高が進む一方、債券はプラス転換と方向感に欠ける動き。米大統領選が混戦模様となり、各市場それぞれの思惑で動いているという。ドル/円は105円付近に戻している。写真は米大統領選の状況を示すモニターと為替相場を表示するモニター。東京の外為取引会社で4日撮影。(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon )
[東京 4日 ロイター] - 4日午後の東京市場は、再び株高が進む一方、債券はプラス転換と方向感に欠ける動き。米大統領選が混戦模様となり、各市場それぞれの思惑で動いているという。ドル/円
後場に入り、日経平均<.N225>は前営業日比450円超の上昇となり、前場終値の同330円90銭高から上げ幅を拡大。一方、円債先物中心限月12月限<2JGBZ0>はプラス圏に浮上した。
市場では「トランプ氏が予想以上に健闘しているとの見方から、債券市場は財政拡大懸念が後退、株式市場はハイテク企業への規制強化が実施されないとの思惑が強まっている。ただ、短期的な動きにすぎず、ボラティリティが高い状態が続いている」(外資系金融機関)との声が出ている。
エジソン・リサーチによると、日本時間午後0時11分時点でバイデン氏が89人、トランプ氏が72人の選挙人を獲得。勝利するには270人の獲得が必要となる。一方、注目のフロリダ州は、推定82%まで開票が進んだ暫定集計でトランプ氏が50.5%、バイデン氏が48.5%を獲得している。
ニッセイ基礎研究所のチーフ株式ストラテジスト、井出真吾氏は「バイデン氏が優位との見方が継続すれば、中期的な株高基調は崩れないだろう。財政出動期待があるほか、持論の増税も新型コロナが広がる現況下ではすぐに実施しないとみられるためだ」との見方を示している。
10年最長期国債利回り(長期金利)は同1.0bp上昇の0.050%と節目を付けた後は動かず。
野村証券のチーフ金利ストラテジスト、中島武信氏は「日米ともに、現時点では政策金利変更の可能性は極めて低いため、円債への影響は限定的になるのではないか」との見方を示している。
(伊賀大記 編集:久保信博)
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