焦点:米ジョージア州決選投票、バイデン政権の政策運営を左右

ロイター / 2021年1月4日 11時48分

 1月3日、米南部ジョージア州で5日に行われる連邦議会上院の2議席を巡る決選投票は、上院の勢力図やバイデン次期政権の政策の行方を左右する争いになる。民主党議員の応援演説を行うハリス次期副大統領、ジョージア州サバンナで撮影(2021年 ロイター/Mike Segar)

[カスバート(米ジョージア州) 3日 ロイター] - 米南部ジョージア州で5日に行われる連邦議会上院の2議席を巡る決選投票は、上院の勢力図やバイデン次期政権の政策の行方を左右する争いになる。

11月3日の大統領選後に繰り広げられてきた選挙戦に投じられた資金は記録を塗り替え、政治団体はテレビ広告を積極的に展開、期日前投票は記録的な水準に達している。

民主党のバイデン次期大統領と共和党のトランプ大統領は4日に同州を訪れる予定で、今回の投票が持つ政治的な重要性を浮き彫りにしている。

共和党のデビッド・パーデュー上院議員とケリー・ロフラー上院議員のいずれか一方、もしくは両方が当選すれば、共和党は上院の過半数を僅差で維持することになり、バイデン次期政権が目指す野心的な政策を阻止することが可能になる。一方、民主党候補が2議席とも制した場合、上院の議席配分は与野党50ずつとなり、ハリス次期副大統領が決定票を握ることになる。

民主党のジョン・オソフ候補はパーデュー氏と、ラファエル・ワーノック候補はロフラー氏と、それぞれ対決する。

今回の決選投票は、11月の選挙で得票が50%に達した候補がいなかったため実施される。世論調査では大接戦が予想されている。

期日前投票は既に300万票を超え、過去の決選投票の記録を上回っている。

民主党勝利のカギを握る黒人有権者の投票数は全体の約3分の1を占め、11月の約27%から上昇している。

フロリダ大学のマイケル・マクドナルド政治学教授は「民主党が勝利するにはこのような有権者が必要だ」とした上で、共和党支持者は5日当日に投票に行く人が多くなる可能性があり、結果を予測するのは不可能だと慎重な見方を示した。

<新規有権者登録10万人>

2018年の中間選挙でジョージア州知事選に出馬し、20年11月の大統領選では有権者登録の取り組みを通じて同州でのバイデン氏勝利に貢献したステイシー・エイブラムス氏は3日、CNNの番組で、期日前投票を済ませた人には11月の選挙で投票しなかった新たな有権者10万人が含まれると指摘。この10万人は、民主党に投票する可能性が高い非白人や若者の比率が高いと述べた。

ランドルフ郡の民主党幹部は、黒人の投票を促すため精力的な戸別訪問を行った結果、同郡の期日前投票数について良い感触を得ているとした。その上で「当日にどれだけの共和党支持者が投票に行くかにかかっている」と語った。

調査会社アドインパクトによると、今回の決選投票に投じられた広告費は4億9000万ドル。関係筋によると、バイデン氏のチームは、スタッフや資金調達など民主党の取り組み支援に少なくとも1800万ドルを充てた。

接戦となれば、結果判明に数日かかる可能性がある。訴訟が起こされて結果判明がさらに遅れることもあり得る。大統領選ではバイデン氏の約1万2000票差での勝利を確認するのに1週間以上かかり、2回の再集計によって最終的な結果認定は12月にずれ込んだ。

エイブラムス氏は、郵便投票数を踏まえれば、結果確定には「少なくとも数日」かかるとの見方を示した。

バイデン氏は4日、オソフ、ワーノック両候補とともに選挙集会を行う。

トランプ氏は同日、共和党支持者の多い北西部の郡を訪れる。同氏が大統領選での不正を主張する中、一部の共和党関係者は、トランプ氏支持者が不正選挙の主張を信じて投票に行かない可能性があると懸念している。

パーデュー、ロフラー両氏は、トランプ氏の主張を支持する一方で、自らの当選が民主党に対する「防火壁」になると訴える微妙なかじ取りを強いられている。両氏は民主党候補を急進的な社会主義者などと呼んでいる。

(Nathan Layne、Joseph Ax記者)

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