インドネシア、石炭供給は依然深刻と指摘 先物価格が急上昇
ロイター / 2022年1月4日 19時31分
[ジャカルタ 4日 ロイター] - インドネシアは石炭供給は依然として深刻な状況にあるとの認識を示した。政府は5日に石炭輸出の禁止措置を再検討する。
インドネシア電力公社(PLN)の電力供給がストップするのを避けるために、政府は1日、1月の石炭輸出を禁止した。
これを受けて4日の中国石炭市場は急上昇した。大連商品取引所の原料炭先物5月限は5.7%高の1トン=2337元(367.74ドル)で終了した。一時10月28日以来の高値となる2370.50元を記録した。
PLNは3日夜、広範な停電を避けるために必要な1月分の石炭追加供給510万トンのうち320万トンを確保したと発表した。しかし「厳しい局面はまだ終わっていない」とし、政府や石炭供給会社と調整を続ける考えを示した。
シンガポールとインドに拠点を置く石炭取引業者が4日明らかにしたところによると、一部の小規模鉱山会社が出荷に関して不可抗力を宣言した。これは供給業者が不可抗力により契約を履行できない際に出されるもので、法的条項に基づいている。
ジャカルタの鉱山会社幹部によると、不可抗力を宣言した企業のほとんどは、いわゆる国内市場(供給)義務(DMO)を果たしていない企業。
DMOの下では、各鉱山会社は石炭生産量の25%を国内電力会社にトン当たり最大70ドルで販売することが義務付けられている。
ジョコ大統領は、石炭と液化天然ガスの生産に携わる企業は国内供給を優先し、インドネシアのエネルギー安全保障を確保する必要があると訴えた。
DMOを果たしていない鉱山会社は事業許可を取り消すと述べた。
スリ財務相は石炭輸出の禁止について、インドネシア経済の回復が腰折れするのを防ぐことが目的と説明した。
ケプラーの船舶運航情報によると、2021年のインドネシア産石炭の輸出は、中国、インド、日本、韓国で73%を占めた。
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