ハリケーン「ベリル」はケイマン諸島横断中、ユカタン半島東海岸へ

７月４日、中米カリブ海を進み、ジャマイカを直撃したハリケーン「ベリル」は午後時点で、ケイマン諸島を横断しつつある。写真はベリルが接近中のジャマイカ・キングストンで３日撮影（２０２４年　ロイター/Marco Bello）

Zahra Burton

[キングストン ４日 ロイター] - 中米カリブ海を進み、ジャマイカを直撃したハリケーン「ベリル」は４日午後時点で、ケイマン諸島を横断しつつある。米国立ハリケーンセンター（ＮＨＣ）によると、グランド・ケイマン島の西方約２１７キロの地点を通過しているもようだ。

今後はメキシコのユカタン半島に向かうコースで、４日夜か５日朝には同半島東海岸にある遺跡で有名なトゥルムに達すると予想されている。

現在の勢力は「カテゴリー２」で、最大風速は時速１７７キロとやや低下し、ケイマン諸島に１００─１５０ミリの大雨を降らせたが、ユカタン半島でも同じような降水量が見込まれる。

これまでにカリブ海各地域で確認された死者は少なくとも１０人。ただ今後、洪水や暴風の被災地ではさらに死者が増える恐れがある。

ジャマイカでは３日夜に約１０００人が避難所で過ごし、１人が亡くなった。４日午後には広範囲の停電も発生した。

トゥルムからほど近いリゾート地カンクンにもベリルの襲来が見込まれており、４日の空港はあわてて出発しようとする観光客らで大混雑となった。キンタナ・ロー州知事がＸに投稿した情報によると、既におよそ１００便の欠航が決まっているという。