ＡＩ、原油価格圧迫へ 物流改善によるコスト削減で＝ゴールドマン

ゴールドマン・サックスは３日、人工知能（ＡＩ）が今後１０年、物流改善によるコスト削減などを通じて原油価格を圧迫する可能性があるとの見方を示した。写真は２０２２年３月撮影（２０２４年　ロイター/Dado Ruvic/Illustration）

[３日 ロイター] - ゴールドマン・サックスは３日、人工知能（ＡＩ）が今後１０年、物流改善によるコスト削減などを通じて原油価格を圧迫する可能性があるとの見方を示した。

ＡＩがエネルギーや金属価格に与える影響については、電力需要の増加が見込まれることから、これまで需要側に焦点が当てられてきた。石油価格への悪影響は、石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）加盟国や主要産油国の収入減につながる可能性がある。

ゴールドマンは「ＡＩは物流とリソース配分の改善を通じてコストを削減する可能性があり、ＡＩを早期に導入した企業の生産性が２５％向上すると仮定した場合、限界インセンティブ価格（marginal incentive price）は１バレル当たり５ドル下落する」と指摘。ＡＩが石油需要を押し上げる可能性は、今後１０年間の電力や天然ガスの需要に与える影響に比べ小幅にとどまると予想している。