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ロシアによる英政府機密文書不正入手、関係者2人が証言

ロイター / 2020年8月4日 9時25分

 8月3日、昨年12月の英総選挙に先立ち、フォックス前国際貿易相(写真)の電子メールアカウントからロシアのハッカーが英政府の対米貿易関係の機密文書を盗み出し、政治工作に利用していたことが、2人の関係者によるロイターへの証言で改めて裏付けられた。ロンドンで2019年7月撮影(2020年 ロイター/Peter Nicholls)

[ロンドン 3日 ロイター] - 昨年12月の英総選挙に先立ち、フォックス前国際貿易相の電子メールアカウントからロシアのハッカーが英政府の対米貿易関係の機密文書を盗み出し、政治工作に利用していたことが、2人の関係者によるロイターへの証言で改めて裏付けられた。

この機密文書漏えい問題は、ロイターが昨年初めて伝えていた。今回の関係者の話では、フォックス氏への不正アクセスは昨年7月12日から10月21日までの間、複数回にわたる。盗まれたのはフォックス氏が国際貿易相を辞任した7月24日の前だったのかどうかは分かっていない。

ラーブ英外相は先月、漏えいの事実を認めた上で、ロシア側が違法な形で入手した英政府の文書をインターネットで拡散させることを通じ、総選挙に介入を試みたとの見方を示した。

英政府の報道官は「現在文書がどのように入手されたのか刑事捜査が進行しており、現段階でこれ以上コメントするのは適切ではない」と述べた。また政府高官や職員の情報システムを守るために、非常に強固な仕組みが導入されていると付け加えた。

ロシア政府はコメント要請に回答していない。

これまでロシアは、英国やフランス、米国などの選挙に介入したとの見方を一貫して否定してきた。ただ英議会は先月、2014年のスコットランド独立の是非を問う住民投票にロシアが介入を企て、16年の欧州連合(EU)離脱を巡る国民投票でもロシアが影響力を行使した可能性について政府が十分な調査をしなかったと結論付けた報告書を公表している。

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