ロシア人ハッカー、英前貿易相の私用メールを不正入手か=関係筋
ロイター / 2020年8月5日 1時26分
ロシア政府が支援するロシア人ハッカーが2019年の英総選挙に影響を及ぼす目的でフォックス前国際貿易相の電子メールアカウントに不正アクセスしていた問題で、ハッカーが私用メールの内容全てを盗み出したとみられることが関係筋の話で分かった。昨年7月撮影(2020年 ロイター/HENRY NICHOLLS)
[ロンドン 4日 ロイター] - ロシア政府が支援するロシア人ハッカーが2019年の英総選挙に影響を及ぼす目的でフォックス前国際貿易相の電子メールアカウントに不正アクセスしていた問題で、ハッカーが私用メールの内容全てを盗み出したとみられることが関係筋の話で分かった。
ロイターは3日、フォックス氏の電子メールアカウントからロシアのハッカーが英政府の対米貿易関係の機密文書を盗み出し、政治工作に利用していたと報道。フォックス氏への不正アクセスは昨年7月12日から10月21日までの間、複数回にわたったという。[nL4N2F600O]
ロシア大統領府(クレムリン)は、フォックス氏の個人的な電子メールアカウントへのハッキングに関するコメント要請に現時点で応じていない。
匿名の関係筋によると、ハッキングされたメールアカウントはオンラインの電子メールサービスが提供しているもので、政府の公式アドレスではないという。
また、フォックス氏のメールボックスにあった数千通のメールや資料が不正アクセスされた可能性があるとした。
フォックス氏が使用していた電子メールサービスは特定できていない。フォックス氏の代理人は4日、コメントを控えた。
英政府の報道官は「現在文書がどのように入手されたのか刑事捜査が進行しており、現段階でこれ以上コメントするのは適切ではない」と改めて指摘。「ただ、英政府は当局者や職員のITシステムを保護するために非常に堅固なシステムを備えている」と述べた。
英政府は、私用の電子メールアカウントの公務での使用を明確に禁止していないが、すべての情報は公務機密法などの法律に従って取り扱われる必要があるとしている。
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