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FRBが0.50%利上げ、資産圧縮6月開始 インフレ抑制急ぐ

ロイター / 2022年5月5日 7時2分

米連邦準備理事会(FRB)は3─4日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.50%ポイント引き上げ、0.75─1.00%とした。2019年3月撮影(2022年 ロイター/Leah Millis)

[ワシントン 4日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は3─4日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.50%ポイント引き上げ、0.75─1.00%とした。決定は全会一致で、一度に0.5%ポイントの大幅利上げを決定するのは22年ぶり。6月に保有資産の縮小に着手することも決定し、インフレ高進に積極的に対応する。

パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で、6月と7月の会合でも0.50%ポイントの利上げを決定する用意があると表明。利上げを事前に事実上予告するのは異例だが、インフレ抑制に積極的に対応しながらも、景気後退につながるような過度な措置は避けようとするパウエル議長の政策運営方針を反映したものとみられる。

ただ、パウエル氏は今後のFOMCで0.75%ポイントの利上げは「積極的に」検討しないと表明。0.5%ポイントの追加利上げは今後数回の会合で検討すべきというのが大方の見方だと指摘した。[nL3N2WW2SR][nL3N2WW2QT]

<インフレ対応>

FRBの目標の3倍近い水準にあるインフレ率が家計に及ぼす影響について「極めて不快」とし、食料やガソリンなどの支出が直ちに打撃を受けるため「その痛みを理解している」と指摘。FRBは物価安定の回復を固く決意していると述べた。

ただ、その過程で住宅ローンや自動車ローンなどの借り入れコストが上昇する可能性があるとし、「楽な道ではないが、最終的には物価安定で誰もが恩恵を受ける」と語った。

FRBはFOMC声明で「全体的な経済活動は第1・四半期にやや落ち込んだが、家計支出と企業の設備投資は引き続き堅調だった」と指摘。「雇用の伸びはここ数カ月間堅固で、失業率は著しく低下した」とした。[nL3N2WW2V7]

物価情勢については「インフレ率はパンデミックに関連する需給の不均衡、エネルギー価格の上昇、より広範な価格圧力を反映し、引き続き高止まりしている」と指摘。ロシアによるウクライナ侵攻は「多大な人的および経済的な困難を引き起こしている」とし、米経済への影響は不透明としながらも、「侵攻と関連する出来事がインフレにさらなる上振れ圧力を生み出しており、経済活動の重しとなる可能性がある」とした。

その上で、中国の新型コロナウイルス関連のロックダウン(都市封鎖)で供給網の混乱が悪化する恐れがあるとし、「インフレのリスクを非常に注視している」とした。

<資産圧縮>

約9兆ドルに膨れ上がっているバランスシートについては、6月、7月、8月に毎月475億ドル圧縮し、9月から最大950億ドル圧縮すると表明した。

FRBの決定を受け、米株価は上昇。特にパウエル議長が0.75%ポイントの利上げは検討しないと表明したことを受け、上げ幅を拡大した。米国債利回りは不安定な取引の中、大きく低下。ドル相場は下落した。

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズのチーフエコノミスト、シモナ・モクタ氏は、今回の決定について「事前にうまく伝えられ、うまく実施された」とし、「FRBは経済が減速する中で引き締めを行っており、それに伴うリスクがあると認識している。利上げ幅の大きさの割には大きな動揺がなかったのは歓迎すべきことだ」と述べた。

*内容を追加して再送します。

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