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NY市場サマリー(5日)

ロイター / 2020年2月6日 7時54分

[5日 ロイター] - <為替> ニューヨーク外為市場では、ドルが円やスイスフランに対し上昇。新型コロナウイルスのワクチン開発の可能性を示唆する報道を受け、リスク選好度が上昇した。朝方発表された1月の米ADP民間雇用報告が予想を上回り、米経済が安定的な成長軌道に乗っている兆候を示したこともドルの上昇に拍車を掛けた。

英スカイ・ニュースは、同国の科学者による新型コロナウイルスのワクチン開発に大きな進展があったと報道。ワクチンの通常の開発期間の一部を「2─3年からわずか14日に」短縮することが可能になったという。また市場関係者によると、中国のテレビは浙江大学の研究チームが新型コロナウイルスに有効な治療薬を発見したと報じた。

新型ウイルスワクチン巡る報道を手掛かりに、リスク資産を買い増す動きが広がったことが指摘された。

中国人民銀行(中央銀行)が新型コロナウイルス感染拡大で悪化していた市場心理の回復を目指し、これまでに多額の資金を金融システムに供給していることも投資家心理を支えている。

ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズの為替ストラテジスト、エリック・ネルソン氏は「投資家心理の下支えに向け、中国当局はあらゆる措置を講じている。一段の行動が取られると予想する」と述べた。

<債券> 米金融・債券市場では新型肺炎を巡るプラスのニュースに市場が反応し、安全資産とされる国債が売られ、利回りが上昇した。

中国が発生源となった新型コロナウイルスで引き起こされる肺炎について、浙江大学の研究チーム効果的治療薬を発見したと中国のテレビが報道。このほか、英スカイ・ニュースは英国の科学者によるのワクチン開発に大きな進展があったと報じた。

世界保健機関(WHO)は新型ウイルスのワクチン開発を巡る報道について「効果があるかは不明」としたものの、ワクチンや治療薬などの開発に向け、11─12日にジュネーブで専門家会合を開くことを明らかににした。

アナリストは市場では新型ウイルスの封じ込めに対する期待感が出ていると指摘。ソシエテ・ジェネラルの米金利戦略部門責任者、スバドラ・ラジャッパ氏は「新型ウイルスを巡るリスクはなお存在しているが、中国が封じ込めに向け大規模な措置を打ち出していることが高リスク資産に対する楽観的な見方の台頭につながっている」と述べた。

ただ、感染拡大の経済的な影響の全容がまだ明らかになっていないため、リスク選好度の回復は時期尚早な可能性もあると指摘も出ている。シーポート・グローバル・ホールディングスのマネジング・ディレクター、トム・ディ・ガロマ氏は「何か悪いニュースが出てくる可能性は排除できない」と述べた。

<株式> 米国株式市場は3日続伸。S&P総合500種は終値ベースで過去最高値を更新した。新型コロナウイルスを巡る懸念が緩和したほか、堅調な米経済指標を受けた。

ナスダック総合<.IXIC>も最高値で終了したが、電気自動車(EV)メーカーのテスラ が急落し、上値を抑制した。

5日発表された1月のADP全米雇用報告は、民間部門雇用者数が29万1000人増と、2015年5月以来の大幅な伸びを記録。米供給管理協会(ISM)の1月非製造業総合指数(NMI)も55.5と、2019年8月以来の高水準となり、米経済の緩やかな拡大が続いていることが示された。[nL4N2A544Z][nL4N2A5440]

S&P500種は前週、大幅下落していたが、新型コロナウイルスによる経済への影響を緩和するため、中国当局が大規模な資金供給を実施したことを受け、下落分を全て取り戻している。

S&Pの主要セクターではエネルギー株指数<.SPNY>が3.8%高と最大の上昇率となった。原油価格の上昇が背景。

ヘルスケア株指数<.SPXHC>は2.0%上昇。医療保険株が上げを主導したほか、バイオ医薬品のバイオジェン が17.5%急伸し、指数を押し上げた。同社は多発性硬化症(MS)治療薬の特許を巡る訴訟で勝利した。

前日まで6営業日にわたって値上がりしてきたテスラは17.2%急落。同社幹部が、新型コロナウイルスの影響で中国で生産する「モデル3」の出荷に一部遅れが出ると表明したことが嫌気された。[nL4N2A547S

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、前日に2週間半ぶりの安値に沈んだ反動で買い戻しが優勢となり、4営業日ぶりに反発した。

英スカイニューズ・テレビは5日、中国を中心に感染が拡大する新型コロナウイルスのワクチン開発について、英研究者チームが「大幅な前進」を遂げたことを明らかにしたと報道。4日には、中国の浙江大学の研究チームが新型肺炎治療に有効な薬剤を発見したと伝わり、早期封じ込めに対する期待が浮上した。

これをきっかけに、市場のリスク回避ムードは後退。世界的に株価が持ち直したほか、外国為替市場でもドル買いが進行し、ドル建てで取引される金塊の割高感につながった。 また、オートマティック・データ・プロセッシング(ADP)が朝方発表した1月の米民間就業者数が大幅に増加したことも一時売り材料となったが、その後は安値拾いや買い戻しの動きが広がり、相場はプラス圏を回復した。

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、新型コロナウイルスによる肺炎の治療薬の開発が前進したとの報を受けて買いが優勢となり、6営業日ぶりに反発した。

英スカイニューズ・テレビは5日、新型コロナウイルスのワクチン開発について英研究者チームが「大幅な前進」を遂げたことを明らかにしたと報道。中国でも浙江大学の研究チームが新型肺炎患者の治療に使える可能性のある薬を発見したと伝わった。これを受けて、新型肺炎の拡大で世界経済が停滞し、エネルギー需要が減退するとの懸念がやや後退。投資家のリスク資産買い意欲が回復する中、米株価が大幅上昇。最近下落していた原油は割安感も加わり、買い戻しが活発化した。

米エネルギー情報局(EIA)が午前に発表した最新週の米原油在庫は前週比340万バレル増と、積み増し幅は市場予想(ロイター通信の拡大版調査)の280万バレルを上回った。一方、ガソリン在庫は210万バレルの積み増し予想に対して、10万バレルの取り崩し。ディスティレート(留出油)在庫は150万バレル減と、予想(1万バレル減)を上回る取り崩しとなった。強弱まちまちの内容だったため、市場は反応しづらかったもようだ。

ドル/円 NY終値 109.80/109.83

始値 109.56

高値 109.84

安値 109.56

ユーロ/ドル NY終値 1.0997/1.1001

始値 1.1020

高値 1.1023

安値 1.0994

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 105*11.00 2.1316%

前営業日終値 106*17.00 2.0800%

10年債(指標銘柄) 17時05分 100*29.00 1.6491%

前営業日終値 101*11.00 1.6010%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*18.50 1.4631%

前営業日終値 99*24.75 1.4220%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*27.75 1.4431%

前営業日終値 99*29.50 1.4150%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 29290.85 +483.22 +1.68 <.DJI>

前営業日終値 28807.63

ナスダック総合 9508.68 +40.71 +0.43 <.IXIC>

前営業日終値 9467.97

S&P総合500種 3334.69 +37.10 +1.13 <.SPX>

前営業日終値 3297.59

COMEX金 4月限 1562.8 +7.3 <0#GC:>

前営業日終値 1555.5

COMEX銀 3月限 1760.2 +4.1 <0#SI:>

前営業日終値 1756.1

北海ブレント 4月限 55.28 +1.32 <0#LCO:>

前営業日終値 53.96

米WTI先物 3月限 50.75 +1.14 <0#CL:>

前営業日終値 49.61

CRB商品指数 169.5431 +1.6094 <.TRCCRB>

前営業日終値 167.9337

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