長期債利回り上昇でＥＣＢ追加利上げの必要性低下＝仏中銀総裁

欧州中央銀行（ＥＣＢ）理事会メンバーのビルロワドガロー・フランス中銀総裁は５日、最近の長期債利回りの急上昇は行き過ぎかもしれないが、資金調達条件を引き締めており、ＥＣＢによる追加利上げの必要性を低下させていると述べた。２０２２年７月撮影（２０２３年　ロイター/Benoit Tessier/File Photo）

[パリ ５日 ロイター] - 欧州中央銀行（ＥＣＢ）理事会メンバーのビルロワドガロー・フランス中銀総裁は５日、最近の長期債利回りの急上昇は行き過ぎかもしれないが、資金調達条件を引き締めており、ＥＣＢによる追加利上げの必要性を低下させていると述べた。

独経済紙ハンデルスブラットで、ＥＣＢが１０会合連続の利上げを決定した先月の理事会以降、「良好なインフレ統計が得られ、同時に長期金利も上昇している。これは行き過ぎとも言えるが、欧州経済の資金調達条件の引き締めに役立っている」と指摘。「そのため現時点でＥＣＢによる追加利上げが正当化されるとは思わない」とした。

また現在の金利は必要な限り高止まりする可能性が高く、欧米市場のこれまでの利下げ期待は過度に楽観的だったとした。