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NY市場サマリー(5日)米債利回り低下、ドル・株下落 雇用統計に注目

ロイター / 2023年10月6日 7時9分

<為替> 米債利回りの低下に追随しドルが下落した。米連邦準備理事会(FRB)が来月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切るかどうかの手がかりとして6日に発表される米雇用統計が注目されている。

今週に入り11カ月ぶりの高値を付けたドル指数はこの日、0.4%安の106.34となった。

米長期債利回りは16年ぶりの高水準から低下。米債利回りに敏感な円は0.5%高の1ドル=148.39円となった。3日には一時150.165円と2022年10月以来の安値を付けた。

FXコンサルティング会社クラリティーFX(サンフランシスコ) のディレクター、アモ・サホタ氏は「利回り低下はこれまでの為替市場の軌道を変えるものではない」とし、「ドル高を抑えるには米債利回りがより大幅に低下する必要がある」とした。

ユーロ/ドルは0.4%高の1.0551ドル。3日には1.0448ドルと年初来安値を付けた。

欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのカジミール・スロバキア中銀総裁は5日、ECBは先月の利上げが最後となる可能性が高いが、12月と来年3月の会合で発表されるデータを確認するまでは断定できないとの見解を示した。

ポンド/ドルは0.5%高の1.2190ドル。  

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 米雇用統計の発表を翌日に控え、国債利回りが低下したほか、利回り曲線がスティープ化した。FRBが利上げを継続するほど経済が好調か見極めようと、米労働省が6日に発表する9月の雇用統計に注目が集まっている。

BMOキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の米金利戦略責任者、イアン・リンゲン氏は「FRBは年内に再利上げを実施する可能性が高いだけでなく、利下げに転じる可能性は当面は極めて低いとの見方が出ている」と述べた。

労働省が発表した9月30日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は2000件増の20万7000件。一方、国際的な再就職支援会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによると、米国に拠点を置く企業が9月に発表した雇用削減は前月比37%減の4万7457人となった。

FRBの金融政策を巡っては、サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁がこの日、FRBの政策は「かなり」制約的な領域に入っているとの見方を示した。同時に、インフレ率を2%に引き下げる目標の達成に向けて多くの進展があったものの、こうした進展は「勝利ではない」と述べた。

このほか、シカゴ地区連銀のグールスビー総裁は、米長期債利回りの直近の急上昇がアナリストの一部で懸念されているが、米経済がFRBの2%のインフレ目標を達成すると同時にリセッション(景気後退)を回避するという「黄金の道」から外れているという明確なシグナルは出ていないと述べた。

終盤の取引で10年債利回りは2ベーシスポイント(bp)低下の4.717%。前日は4.884%と、2007年以来の高水準を付けていた。

2年債利回りは3bp低下の5.025%。

2年債と10年債の利回り格差は一時マイナス29bpまでスティープ化。長短利回りの逆転は3月以来の小ささとなった。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 小反落して取引を終えた。投資家は金利見通しに関するさらなる手掛かりを得ようと6日発表の米雇用統計を待っている。

米労働省が5日発表した新規失業保険週間申請件数は、依然として底堅い労働市場の状況を示す内容だった。

主要株価3指数はいずれも日中安値から大きく切り返して終了した。ストラテジストはS&P総合500種が200日移動平均線を上回る水準を維持していると指摘する。

スパルタン・キャピタル・セキュリティーズのチーフマーケットエコノミスト、ピーター・カーディロ氏は「利回りが幾分低下したことやサンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁の発言が支えになったようだ」と語った。

デイリー総裁は5日、FRBの金融政策は「かなり」制約的な領域に入っていると指摘。このところの国債利回り上昇はFRBに代わりある程度の仕事をしているため、「われわれが一段の行動をとる必要性は薄れている」と述べた。

個別銘柄では家庭用洗剤・漂白剤メーカーのクロロックスが5.2%安。四半期決算が赤字になるとの見通しが嫌気された。

デル・テクノロジーズは1.5%下落。同社が発表した売上高見通しは、生成人工知能(AI)ブームが業績に寄与するまで時間がかかる可能性があることを示した。

このところの市場の弱さを受け、投資家は今月半ばに始まる第3・四半期決算シーズンに注目している。LSEGのデータによると、S&P500採用企業の利益は1.6%増加する見通し。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 米利上げ長期化観測がくすぶる中を売りが優勢となり、9営業日続落した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比3.00ドル(0.16%)安の1オンス=1831.80ドルと、前日に続き3月上旬以来約7カ月ぶりの安値を更新した。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 需要低迷観測が高まる中、続落した。米国産標準油種WTI11月物の清算値(終値に相当)は前日比1.91ドル(2.27%)安の1バレル=82.31ドルと、中心限月としては8月30日以来約1カ月ぶりの安値となった。12月物は1.74ドル安の80.81ドル。

米エネルギー情報局(EIA)が4日発表した週報(9月29日までの1週間)では、米ガソリン在庫が予想を大幅に上回る積み増しとなり、燃料需給の逼迫懸念が後退。米民間サービス雇用会社ADPの全米雇用報告や米サプライ管理協会(ISM)のサービス業購買担当者景況指数(PMI)も低調な結果となった。景気減速懸念やエネルギー需要の先行き不安が広がる中、前日の原油相場は5.01ドル(5.61%)下落した。この日も売りの流れは止まらず、ほぼ終日マイナス圏で推移。翌6日に米雇用統計の発表を控えた警戒感からいったん利益を確定する動きも加わり、相場は一時81ドル台を試す様相を呈した。

市場関係者の間からは、最近の相場下落を受けて、石油輸出国機構(OPEC)加盟国・ 非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」が協調減産の姿勢を緩める可能性は低下しているとの声も聞かれた。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 148.50/148.52

始値 148.84

高値 149.11

安値 148.31

ユーロ/ドル NY終値 1.0548/1.0552

始値 1.0518

高値 1.0551

安値 1.0501

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 88*01.00 4.8912%

前営業日終値 88*07.00 4.8780%

10年債(指標銘柄) 17時04分 93*12.50 4.7206%

前営業日終値 93*09.00 4.7350%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*23.00 4.6887%

前営業日終値 99*18.50 4.7210%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*30.50 5.0246%

前営業日終値 99*29.00 5.0500%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 33119.57 -9.98 -0.03

前営業日終値 33129.55

ナスダック総合 13219.83 -16.18 -0.12

前営業日終値 13236.01

S&P総合500種 4258.19 -5.56 -0.13

前営業日終値 4263.75

COMEX金 12月限 1831.8 ‐3.0

前営業日終値 1834.8

COMEX銀 12月限 2101.9 ‐12.7

前営業日終値 2114.6

北海ブレント 12月限 84.07 ‐1.74

前営業日終値 85.81

米WTI先物 11月限 82.31 ‐1.91

前営業日終値 84.22

CRB商品指数 274.6318 ‐0.8019

前営業日終値 275.4337

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