ECB追加利上げの可能性低下、タカ派のシュナーベル専務理事が言及
ロイター / 2023年12月5日 16時17分
12月5日、欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は、ロイターとのインタビューに応じ、インフレ率が顕著に低下しており、追加利上げを選択肢から外すことが可能だとの認識を示した。写真は独フランクフルトのECB本店。3月撮影(2023年 ロイター/Heiko Becker)
[フランクフルト 5日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は、ロイターとのインタビューに応じ、インフレ率が顕著に低下しており、追加利上げを選択肢から外すことが可能だとの認識を示した。
来年半ばまで金利を据え置くというガイダンスを示すべきではないとの認識も示した。
シュナーベル氏は先月初め、追加利上げの道を閉ざすことはまだできないと主張していたが、今回のインタビューではインフレ率が3カ月連続で予想を下回ったことを受けてスタンスを変えたと発言。
「現実が変われば、考え方も変える」とし、「直近のインフレ統計を受けて、どちらかと言えば追加利上げの可能性は低下した」と述べた。
また、インフレ統計に急激な変化が見られるため、金利の先行きについてガイダンスを出すことには慎重になるべきとも発言。
「上下両方向で何度もサプライズを経験している。このため、6カ月後に何が起きるかを発言する際には注意が必要だ」と述べた。
ECBのタカ派メンバーが見解の変化を明らかにしたのはシュナーベル氏が初めて。
「インフレに対する時期尚早な勝利宣言をしてはならない。順調だが、引き続き警戒が必要だ」とも発言した。
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