米大使らがハンガリー議会に出席、スウェーデンＮＡＴＯ加盟批准へ圧力

　米国やポーランド、デンマーク、スロバキアなど北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）加盟国の大使が２月５日に招集されたハンガリー臨時議会に出席し、スウェーデンの加盟を承認するよう圧力をかけた。写真はスウェーデンのクリステション首相。昨年１０月、スペインのグラナダで撮影（２０２４年　ロイター/Juan Medina）

Krisztina Than　Boldizsar Gyori

[ブダペスト／ワシントン ５日 ロイター] - 米国やポーランド、デンマーク、スロバキアなど北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）加盟国の大使が５日に招集されたハンガリー臨時議会に出席し、スウェーデンの加盟を承認するよう圧力をかけた。

臨時議会はハンガリーの野党がスウェーデンの加盟批准を巡る採決に向け招集したが、与党がボイコットしたことから定足数に満たず、批准はさらに遅れることになった。

与党議員らは採決前にスウェーデンのクリステション首相の訪問を望むとしている。

ハンガリーはＮＡＴＯ加盟国で唯一、スウェーデンの加盟をまだ批准していない。

デビッド・プレスマン駐ハンガリー米国大使は、スウェーデンの加盟は米国の国家安全保障に直結する問題で、ＮＡＴＯ全体の安全保障にも関わると指摘。「オルバン首相は議会を招集し、できるだけ早く行動するよう促すと約束した。きょうはその機会だった」と述べた。

事態を注意深く見守り、ハンガリーが迅速に行動することを期待するとした。

米国務省のパテル副報道官は、ハンガリー与党がスウェーデンのＮＡＴＯ加盟に関する採決機会を妨害したことに米国は失望していると述べた。