グリーンウォッシュ、EUの摘発不十分 規制当局のリソースなく
ロイター / 2024年6月5日 15時19分
6月5日 欧州連合(EU)の証券市場監督機関である欧州証券市場監督機構(ESMA)は4日、金融会社による「グリーンウォッシング(環境に配慮しているかのように見せかける行為)」について、各国の規制当局はほとんど取り締まっていないと指摘した上で、当局のリソース不足が一因との見方を示した。写真は2023年3月、ベルギー・ブリュッセルで撮影(2024年 ロイター/Johanna Geron)
Huw Jones
[ロンドン 4日 ロイター] - 欧州連合(EU)の証券市場監督機関である欧州証券市場監督機構(ESMA)は4日、金融会社による「グリーンウォッシング(環境に配慮しているかのように見せかける行為)」について、各国の規制当局はほとんど取り締まっていないと指摘した上で、当局のリソース不足が一因との見方を示した。
環境への配慮をうたう投資や企業に何十億ユーロもの資金が流入する中、当局の間でグリーンウォッシングに対する懸念が高まっている。
ESMAによると、各国の規制当局が、グリーンウォッシングが実際に発生した、または発生する可能性があると報告した件数は限られているという。「正式な執行決定も今のところ限定的」だとし、各国当局がリソース不足に直面しているほか、専門知識や良質なデータへのアクセスに制約を受けていることが原因と分析した。
欧州銀行監督機構(EBA)と欧州保険・企業年金監督機構(EIOPA)も同日、それぞれの分野におけるグリーンウォッシングに関する報告書を発表。EBAは、持続可能性に関連した商品の増加に伴い、EUでのグリーンウォッシングの疑い件数は2023年には22年比で26%増加したとした。
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