日経平均は続落、円高進行を嫌気 半導体関連に売り
ロイター / 2024年6月5日 15時58分
6月5日 東京株式市場で日経平均は、前営業日比347円29銭安の3万8490円17銭と、続落して取引を終えた。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 5日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比347円29銭安の3万8490円17銭と、続落して取引を終えた。米金利低下を受けてドル安/円高が進行し、株価の重しとなった。米経済の先行き不透明感も意識されているとの声もあった。自動車などの輸出関連株のほか、半導体関連株や金融株など、幅広い業種が売られた。
日経平均は前営業日比183円安で寄り付き、一時493円安の3万8343円98銭まで値下がりする場面があった。前日の米国株式市場は小幅に上昇したものの、東京株式市場では円高進行を嫌気した動きがみられたほか、主力の半導体株も軒並み下落し、日経平均を押し下げた。後場は3万8400円近辺でのもみ合いが継続、ドル/円は155円台での推移となった。
SMBC信託銀行の山口真弘投資調査部長は「米国を中心に弱い経済指標が発表されており、株価の重しになっている」と指摘。3日発表の米供給管理協会(ISM)製造業指数の低下でバリュー株に弱さがみられる中、市場は今夜発表のISM非製造業指数に関心が向いている。「さらに下向きとなると、景気全般に対して警戒感が高まりやすい」(山口氏)という。
東証株価指数(TOPIX)も続落し、1.41%安の2748.22ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比1.41%安の1414.61ポイント。プライム市場の売買代金は4兆6224億9800万円だった。業種別では国内金利の低下を受けて保険の売りが目立ったが、不動産はしっかり。東証33業種では、値下がりは保険、鉱業、鉄鋼、海運、非鉄金属など27業種で、値上がりは医薬品、不動産など6業種だった。
個別では、レーザーテックか7日続落し、7.54%安となった。空売りファンドのスコーピオン・キャピタルが、レーザーテック株を空売りしているとX(旧ツイッター)に投稿したことなどが嫌気された。レーザーテックの大幅安に連れて、東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコなどの半導体関連株もさえなかった。
そのほか、リクルートホールディングス、住友金属鉱山も4%超安と軟調。アクティビスト(物言う投資家)として知られる米エリオットが自社株買いを要求したと報じられたソフトバンクグループが4.63%高。そのほか、第一三共、オリンパスも2%超高でしっかりだった。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.29%安の623.17ポイントと反落した。グロース市場に新規上場したアストロスケールホールディングスは公開価格を50.7%上回る1281円で初値を付けた後、制限値幅上限の1582円まで上値を伸ばし、1375円で引けた。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが363銘柄(22%)、値下がりは1246銘柄(75%)、変わらずは39銘柄(2%)だった。
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