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NY市場サマリー(5日)ナスダックとS&P最高値、ドル小幅安 利回り低下

ロイター / 2024年7月6日 8時14分

<為替> ドルが小幅下落した。6月の米雇用統計で健全な伸びが示された一方、失業率は約2年半ぶりの高水準に達したことで、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げに動くとの観測が高まった。

米労働省が発表した6月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比20万6000人増と、健全な伸びを示した。一方、5月分が下方修正され、失業率が前月の4.0%から4.1%に上昇したことから、労働市場の緩みが浮き彫りとなった。

米雇用統計発表後、主要通貨に対するドル指数は下げ幅を拡大。対円でも弱含みとなった。

取引終盤で、ドル指数は0.28%安の104.87と3週間ぶりの安値をつけた。

ドル/円は0.34%安の160.73円。米雇用統計の発表直後は160.45円近辺を推移した。

コーペイ(トロント)のチーフマーケットストラテジスト、カール・シャモッタ氏は、労働市場の減速が確認されたことで、金利は全体的に低下していると指摘。「失業率の予想外の上昇、賃金上昇率の鈍化、4月と5月分の雇用統計の下方修正は全て、労働市場が鈍化していることを示している」とし、「パウエルFRB議長が、7月の会合か8月のジャクソンホール会議で9月の利下げを示唆する可能性がある」と述べた。

CMEフェドウオッチによると、先物市場は現在、FRBが9月に25ベーシスポイント(bp)の利下げを実施する確率を約72%と織り込んでいる。によると1週間前は57.9%だった。 ユーロは0.23%高の1.0835ドル。ユーロ/ドルの週間ベースの上昇率は年初来最大となった。

4日の英総選挙(下院)で労働党のスターマー党首が圧勝し、14年ぶりに保守党から労働党に政権が交代したことを受け、ポンドは0.46%高の1.2814ドルとなった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは3.08%安の5万6530ドル、イーサリアムも4.81%安の2991.8ドルとなった。

<債券>  指標10年債利回りが低下した。米雇用統計で労働市場の軟化が示されたとの見方が広がり、連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げを開始するとの期待が高まった。

米労働省が5日発表した6月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比20万6000人増と、健全な伸びを示した。一方、5月分は27万2000人増から21万8000人増に、4月分は16万5000人増から10万8000人増にそれぞれ下方改定され、両月の雇用者数は計11万1000人減少した。

失業率は前月の4.0%から4.1%に上昇し、2021年11月以来の高水準となった。昨年7月に付けた低水準の3.5%から0.6%ポイント上昇した計算となる。

アプタス・キャピタル・アドバイザーズのポートフォリオ・マネジャー、デビッド・ワグナー氏は「ひどい内容ではないが、大幅な下方改定により、水面下で亀裂や弱点があることが示された」とし、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)では利下げが活発に議論されるとの見方を示した。

CMEのフェドウオッチによると、9月での0.25%ポイントの利下げ確率は約73%。1週間前は57.9%だった。全体的には年末までに合計0.50%ポイントの利下げが実施されるとの見方が織り込まれている。

LPLファイナンシャルのチーフエコノミスト、ジェフリー・ローチ氏は「過去2カ月分の下方修正は経済減速と一致している」と指摘。「労働市場の状況やFRBの2つの責務にふさわしい政策を維持することの重要性について、FRBがさらに明示することを期待すべきだ」と述べた。

指標10債利回りは7.1ベーシスポイント(bp)低下の4.276%。週間では約20bp低下し、6月下旬以来の低水準近辺となった。

30年債利回りは4.8bp低下の4.472%。

2年債利回りは8.9bp低下の4.604%。3月下旬以来の低水準となった。

2・10年債の利回り格差はマイナス33.0bp。

<株式>  主要株価指数が上昇し、ナスダック総合とS&P総合500種が過去最高値を更新した。米労働市場の軟調さを示すデータを受け、早ければ9月にも利下げが実施されるとの見方が強まった。

上昇を牽引したのは大型株で、マイクロソフトは約1.5%上昇し終値で最高値を更新。メタ・プラットフォームズも約5.9%高と終値で最高値を更新し、情報技術を過去最高値に押し上げた。

通信サービスが上昇率トップとなり、2000年以来の高値を付けた。

主要株価指数の週間の上昇率は、S&P500が1.95%、ナスダックが3.5%、ダウ工業株30種が0.66%となった。

米労働省が5日発表した6月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比20万6000人増と伸びがわずかに鈍化し、失業率は約2年半ぶりの高水準に上昇。賃金の伸びも鈍化し、労働市場の緩みが浮き彫りとなった。

CMEのフェドウオッチによると、FRBが9月に利下げを実施する確率は雇用統計発表前の66%から79%に上昇した。

スパルタン・キャピタル・セキュリティーズのチーフマーケットエコノミスト、ピーター・カルディリョ氏は「今回の雇用統計はFRBの安心につながるものだった」と指摘。「来月もこうした状況が続き、賃金の伸びが上向かなければ、9月の利下げに続き、12月に追加利下げが実施されると予想している」と述べた。

ノースエンド・プライベート・ウェルスの最高投資責任者(CIO)、アレックス・マクグラス氏は「われわれはスタグフレーションに近い環境にある。成長は緩やかになり、インフレは当面現状のままだ」と指摘。金利に敏感な小型株にとって環境は良くないが、大型株は好調な利益を上げており、市場を堅調に保っていると述べた。

小型株で構成されるラッセル2000指数は今週0.95%安となった。

大手銀行株は来週12日から始まる第2・四半期決算発表を控え下落。バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ、JPモルガンは1.2─1.7%下落。S&P銀行指数は1.6%下げた。

個別銘柄では米百貨店大手メーシーズが9.5%上昇。米投資会社アークハウス・マネジメントと資産運用会社ブリゲード・キャピタル・マネジメントが買収提示額を約69億ドルに引き上げたとの報道を受けた。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.04対1の比率で上回った。一方、ナスダックでは1.05対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は97億3000万株。直近20営業日の平均は115億7000万株。

<金先物> 米労働市場の軟化の兆しを示唆する経済指標を受けた米長期金利の低下を背景に、 続伸した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前営業日比28.30ドル(1.1 9%)高の1オンス=2397.70ドル。中心限月の清算値ベースで5月下旬以来約1カ月半ぶりの高値を付けた。週間では2.48%高だった。

<米原油先物> パレスチナ自治区ガザにおけるイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦交渉が進展するとの見方が広がる中を売りが優勢となり、反落した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は前営業日清算値(終値に相当)比0.72ドル(0.86%)安の1バレル=83.16ドルだった。週間では1.99%高となった。9月物は0.76ドル安の82.26ドル。

ドル/円 NY終値 160.72/160.75

始値 160.79

高値 161.33

安値 160.35

ユーロ/ドル NY終値 1.0836/1.0840

始値 1.0823

高値 1.0842

安値 1.0812

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 102*14.00 4.4759%

前営業日終値 101*22.50 4.5200%

10年債(指標銘柄) 17時05分 100*24.50 4.2784%

前営業日終値 100*07.00 4.3470%

5年債(指標銘柄) 17時05分 100*03.25 4.2269%

前営業日終値 99*23.50 4.3100%

2年債(指標銘柄) 17時05分 100*01.13 4.6056%

前営業日終値 99*27.88 4.6930%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 39375.87 +67.87 +0.17

前営業日終値 39308.00

ナスダック総合 18352.76 +164.46 +0.90

前営業日終値 18188.30

S&P総合500種 5567.19 +30.17 +0.54

前営業日終値 5537.02

COMEX金 8月限 2397.7 +28.3

前営業日終値 2369.4

COMEX銀 9月限 3168.9 +84.7

前営業日終値 3084.2

北海ブレント 9月限 86.54 ‐0.89

前営業日終値 87.43

米WTI先物 8月限 83.16 ‐0.72

前営業日終値 83.88

CRB商品指数 293.4256 ‐0.5941

前営業日終値 294.0197

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