午前の日経平均は大幅続落、一時2500円超安 米景気懸念や円高で
ロイター / 2024年8月5日 12時12分
8月4日、午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比1662円14銭安の3万4247円56銭と、大幅に続落した。写真は株価ボードの下を歩く男性。都内で2022年6月撮影(2024 ロイター/Issei Kato)
Hiroko Hamada
[東京 5日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比1662円14銭安の3万4247円56銭と、大幅に続落した。前週末に発表された米雇用統計の弱い結果を受けて、米国株は主要3指数が下落し、日本株市場は全面安の展開となった。為替の円高進行も相場の重しとなった。日経平均は一時2500円超安と、歴代の終値ベースでの下落幅第2位を超える下げとなった。
日経平均は前営業日比660円安と軟調にスタート。寄り付き後はすぐに下げ幅を拡大し、節目の3万5000円や3万4000円を割り込んだ。指数寄与度の大きい半導体関連株の下げが大きく、相場を押し下げたほか、前週末に引き続き金融株が大幅安となった。日経平均は一時2540円安の3万3369円37銭で安値を付けた。為替相場ではドルが一時144円台後半まで下落し日本株も下げを強めたが、売りが一服すると下げ幅は縮小した。
市場では「日本株は、米景気懸念によるグローバルなリスクオフと為替の円高で狼狽的な売りとなっている」(外資運用会社・ストラテジスト)との見方が聞かれた。
auカブコム証券のチーフストラテジスト・河合達憲氏は、年初からの株高の3大要因、1)為替の円安、2)米株高、3)新NISA(少額投資非課税制度)による資金流入、が逆流していると話す。日本株が反転するためには、「NISAの資金流入は相場が戻らない限りは期待できないので、円高が落ち着いて円安方向に再び振れるか、米国株の調整が一服して株価が反転するかが必要」とみている。
TOPIXは5.73%安の2392.27ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は3兆6034億6500万円だった。東証33業種では、全業種が値下がり。銀行、保険、証券が下落率上位に並んだ。
個別では、東京エレクトロンが8%超安、アドバンテストが6%超安、ソフトバンクグループが7%超安だった。ファーストリテイリングは1%超安。前週末に発表された決算が嫌気され、任天堂は10%超安と大幅下落した。
東京海上ホールディングスが13%超安、三菱UFJフィナンシャル・グループ、野村ホールディングスが12%超安と金融株は大幅安となった。
一方、LINEヤフーは5%超高、ニトリホールディングスが3%超高と堅調だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが90銘柄(5%)、値下がりは1547銘柄(94%)、変わらずは8銘柄だった。
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