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米銀行株に売り先行、景気減速による業績悪化リスク警戒

ロイター / 2024年8月6日 8時12分

 5日の米株式市場で銀行株に売りが先行した。米景気後退への懸念が強まる中、失業率上昇に伴う融資の焦げ付きリスクの高まりや融資需要の減退が業績の重荷になる可能性が意識された。サンフランシスコで2009年撮影(2024年 ロイター/Robert Galbraith)

Manya Saini Saeed Azhar

[5日 ロイター] - 5日の米株式市場で銀行株に売りが先行した。米景気後退への懸念が強まる中、失業率上昇に伴う融資の焦げ付きリスクの高まりや融資需要の減退が業績の重荷になる可能性が意識された。

大手銀で構成するS&P500銀行株指数は2.4%安、KBW地方銀行株指数は2.8%安でそれぞれ引けた。

シティグループは3.4%下落し、大手銀の下げを主導した。

JPモルガン・チェースは2%、バンク・オブ・アメリカは約2.5%、ゴールドマン・サックスは2.5%、それぞれ値を下げた。

バークレイズの銀行アナリスト、ジェイソン・ゴールドバーグ氏は「先週の経済データを見る限り、景気は人々が評価している以上に減速している可能性がある。これは融資や所得の伸び、債権の質に影響するため最大の下げ要因だ」と指摘した。

ムーディーズの銀行アナリスト、ローラン・ビラド氏は「このような市場の変動は潜在的な流動性逼迫と相まって、銀行が資金調達や流動性のリスクを管理する上で重大な課題をもたらす可能性がある」と述べた。

ただ、アーガス・リサーチの銀行アナリスト、スティーブン・ビガー氏は売りが数日で一巡する可能性を指摘。「これが市場や経済の数四半期にわたる低迷の始まりとは誰も想定していないだろう」と語った。

モルガン・スタンレーのアナリスト、マナン・ゴザリア氏は金利が引き下げられれば資金調達コストの低下とローン需要の喚起につながるため、中堅銀行の信用力にはプラスになると分析した。

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