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豪中銀、予想通り金利据え置き 根強いインフレ圧力見込む

ロイター / 2024年11月5日 16時20分

 オーストラリア準備銀行(中央銀行)は5日、金融政策に関する四半期報告を公表し、コアインフレ率の鈍化ペースが緩やかにとどまるとの見通しを示した。シドニーで7月撮影(2024年 ロイター/Jaimi Joy)

Stella Qiu Wayne Cole

[シドニー 5日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は5日、予想通り政策金利を12年ぶりの高水準となる4.35%に据え置いた。コアインフレが想定通りに鈍化していることが確認されるまで、制約的な政策を継続する必要があると指摘し、政策についていかなる可能性を排除も想定もしていないと繰り返した。

市場の反応は鈍く、豪ドルはほぼ変わらずの0.6590米ドル。金利スワップは年内の利下げをわずかにしか見込んでおらず、最初の利下げは来年5月まで完全に織り込まれていない。

声明文は「総合インフレは大幅に低下し、しばらく低下したままとなる一方、基調インフレはインフレのモメンタムを一段と示しており、依然として高過ぎる」と指摘。「このことはインフレの上振れリスクに対して引き続き警戒する必要性を強めるものであり、理事会は何ら想定も排除もしていない」とした。

ブロック総裁は理事会後の記者会見で短期的な利下げの見通しについて問われ「現時点では適切な設定になっている。状況が予想以上に悪化し始めたら、すぐに行動できるよう努める。だが、どうなるかは分からない」と述べた。

金融政策に関する別の声明で、オーストラリアの金融環境について、他の先進国の利下げ後の状況と比べても相対的に引き締まっていないとの認識を示した。

オックスフォード・エコノミクス・オーストラリアのマクロ経済予測担当責任者、ショーン・ラングケーキ氏は「豪中銀は生産が経済の潜在力に戻るのを待つという忍耐ゲームをしている。これは最近の非常に弱い成長が続く可能性が高いことを意味する」と述べた。

その上で「最初の利下げは2025年第2・四半期に行われるとなお見込んでいるが、リスクバランスはこれが早期に行われるよりも、むしろ後ずれする方向にシフトしている」とした。

AMPのチーフエコノミスト、シェーン・オリバー氏は、中銀の金利ガイダンスは中立的と指摘した。ブロック総裁の会見での発言はそれほどタカ派的ではなかったとし、短期的な利下げの可能性は低いと改めて述べることはなかったことに注目した。

「豪中銀は来年1月末に発表される第4・四半期のインフレデータで基調インフレ率の低下傾向が確認されるのをおそらく待つだろう」とするものの、「インフレ抑制を十分確信し利下げを開始するのに5月まで待たなければならないとは考えにくい」と述べた。同氏は来年2月の利下げを予想している。

<基調モメンタム>

豪中銀は金融政策に関する四半期報告も公表し、コアインフレ率の鈍化ペースが緩やかにとどまるとの見通しを示した。雇用の伸び予測は引き上げ、国内総生産(GDP)成長率見通しは引き下げた。

コアインフレ率の指標として注目する消費者物価指数(CPI)トリム平均値の上昇率は第3・四半期の3.5%から2024年末に3.4%に若干低下すると予想。2─3%の目標レンジを依然上回ることになる。

その後、25年末に2.8%、26年末に2.5%に鈍化すると見通した。

CPI総合指数の上昇率は現在の2.8%から24年末に2.6%に低下すると予想。政府による電気料金の補助が要因。25年半ばに補助が終了すると、CPI上昇率が3.7%に跳ね上がり、その後再び和らぐ見通しとした。

「インフレ圧力は経済の需給がバランスを取り戻すのに伴い和らぐ見通しだが、ディスインフレのペースは緩やかになる見込み」とした。

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