ボーイング労組がスト終結、賃上げ案を承認 6日にも生産再開へ
ロイター / 2024年11月5日 14時38分
11月4日、米航空機大手ボーイングの労働組合は、4年間で38%の賃上げなど条件を改善した会社側の新たな労働協約案を承認した。写真はシアトルでの開票の様子(2024年 ロイター/David Ryder)
[シアトル 4日 ロイター] - 米航空機大手ボーイングの労働組合は4日、4年間で38%の賃上げなど条件を改善した会社側の新たな労働協約案を承認した。これにより7週間にわたるストライキが終結することになる。
組合員による投票がこの日行われ、賛成票が59%に上った。
米西海岸の同社工場で働く3万人余りの労働者は、9月13日から16年ぶりのストを開始し、会社側の提案を2回拒否していた。
米北西部の工場従業員が加盟するボーイングの最大労組、国際機械工労組(IAM)の交渉責任者ジョン・ホールデン氏は「これは勝利だ」と評価した。
ボーイングを巡っては、新型機737MAXのドアパネルが飛行中に外れる事故が今年1月に発生するなど問題が相次いでいたが、今回のスト終結は朗報となった。
ただ、2人の関係筋によると、737MAXの生産数については当面は月産1桁にとどまり、スト前に目標としていた38機には遠く及ばないという。
IAMは、6日にも生産が再開され、従業員は12日までに業務に戻る必要があると説明した。
アナリストによると、今回のストでボーイングは1日当たり約1億ドルの収益機会を失ったほか、投資適格級の格付け維持のために240億ドルの資金を先週調達した。
ジェフリーズのアナリストによると、今回の賃上げによりボーイングの人件費は4年間で11億ドル拡大する。また、組合員1人当たり1万2000ドルのボーナス支給により、さらに3億9600万ドルを支出する可能性があるという。
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