トヨタ、今期利益上方修正 販売好調と円安で純利益25%増へ
ロイター / 2020年2月6日 16時40分
[東京 6日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>は6日、2020年3月期連結業績予想(米国基準)について利益を上方修正した。純利益は前期比24.8%増の2兆3500億円となる見通しで、従来予想を2000億円引き上げた。販売好調と円安効果が寄与する。営業利益は減益予想から一転、増益を見込む。売上高予想は従来の29兆5000億円を維持した。
今期営業利益は1.3%増の2兆5000億円に上方修正。従来は2.7%減の2兆4000億円を見込んでいた。修正後の営業利益予想は、リフィニティブが集計したアナリスト21人による予想平均値は2兆5640億円は下回っている。
今期の前提為替レートは1ドル=108円(従来は107円)、1ユーロ=121円(同118円)にそれぞれ変更した。
白柳正義執行役員は会見で、修正した今期業績予想には、新型コロナウイルスによる肺炎拡大の影響を「織り込んでいない」と説明。今後どうなるかを注視しており、「現時点で何か申し上げることは難しい」と述べた。
ヒト・モノの移動が制限され、中国現地の工場の操業停止が続く中、中国製部品は中国以外の日本などの工場でも採用していることから、「部品の在庫状況や代替生産が可能かどうかを今、精査している」(白柳氏)という。
<4―12月期連結売上高は過去最高>
19年4―12月期連結決算では、営業利益は前年同期比6.2%増の2兆0587億円、純利益は同41.4%増の2兆0130億円だった。売上高は1.6%増の22兆8301億円で、同期としては過去最高だった。
世界販売は前年同期から12万9000台増の683万台だった。日本、欧州、欧米で伸びた。
白柳氏は、4―12月期実績について「世界中で商品を買ってもらった」と振り返った。モビリティ・カンパニーへの変革、電動化・自動運転など最先端技術開発に投資もかさむ中、北米事業の収益構造改革や原価低減など「まだまだ道半ば」とも語った。
今期の、中国合弁など非連結会社も含めたグループ総販売台数計画は1073万台と従来の1070万台から3万台上乗せした。
連結ベースでの世界小売販売計画は895万台。地域別では、北米が271万台(同269万台)、アジアが161万台(同163万台)、日本が224万台(同224万台)、欧州が103万台(同103万台)を見込む。
*内容を追加しました。
(白木真紀 グラフ作成:田中志保、田実直美 編集:内田慎一)
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