ドル109円後半、110円の壁は乗り越えられず
ロイター / 2020年2月6日 15時15分
[東京 6日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、若干ドル高/円安の109円後半。新型肺炎に対する過度の懸念が後退しドルが買い戻された海外市場の流れを引き継ぎ、ドルは2週間ぶりの高値をつけた。しかし、110円台では実需の売りが待ち構えているとの認識が広がり、ドルの上昇は一進一退で慎重なペースとなった。
ドルは早朝の取引で安値109.60円を付けた後、上げ幅を拡大する日経平均を眺めながら徐々に上値を伸ばし、一時109.98円と2週間ぶり高値を付けた。
また、中国財政省が米国からの一部輸入品について、現地時間14日午後1時01分から関税率を半分に引き下げると表明したことも、ドルの上昇を支援したという。
ただ市場では「110円ちょうどから、大手メーカーを始め輸出企業の売りが相当厚い」(金融機関)との声が複数聞かれ、「株高や新型肺炎関連のポジティブなニュースだけでは、110円の壁を打ち砕くのは難しそうだ」(金融機関)という。
他方で「110円前半には(ドル買いを誘発する)ストップロスも控えており、一段高を狙う向き(短期筋)は少なくない」(アナリスト)という。
前日の海外時間のドル上昇は、英研究者チームがコロナウィルスのワクチン開発で「大幅な前進」を遂げたとの英スカイニューステレビの報道を受けてリスク回避が後退したほか、良好な米経済指標も寄与したという。
5日発表された1月のADP全米雇用報告は、民間部門雇用者数が29万1000人増と、2015年5月以来の大幅な伸びを記録した。
米供給管理協会(ISM)の1月非製造業総合指数(NMI)も55.5と、2019年8月以来の高水準となり、米経済の緩やかな拡大が続いていることが示された。
市場参加者がコロナウィルス関連の報道に飽きつつあるなか、明日発表が予定される米国の雇用統計は「久々に注目されている」(FX会社)という。
市場エコノミストは平均予想で、1月の失業率が3.5%と50年来の低水準を維持すると見込む。また、非農業部門就業者数(NFP)は前月比16万人前後増加するみられている。12月は14万5000人増だった。物価や個人消費への影響から前年比の賃金上昇率にも関心が集まっている。
ドル/円
午後3時現在 109.90/92 1.0998/02 120.88/92
午前9時現在 109.81/83 1.0999/03 120.79/83
NY午後5時 109.80/83 1.0997/01 120.77/81
(為替マーケットチーム)
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