日経平均は554円高、今年最大の上げ幅 トヨタ4年半ぶり高値
ロイター / 2020年2月6日 15時45分
[東京 6日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅に3日続伸。前営業日比554円03銭高となり、今年最大の上げ幅となった。前日の米国株高や為替の円安基調が安心材料となり、朝方から幅広い銘柄で買いが先行。急速な戻りとなったことで先物市場ではショートカバーが活発化した。午後に入り、中国が米国からの一部の輸入品の関税を半分に引き下げると伝わると上げの勢いが強まった。トヨタ自動車<7203.T>は通期業績予想の上方修正が好感され後場一段高となり、約4年半ぶりの高値を付けた。
5日の米国株市場ではS&P総合500種<.SPX>が上昇し、終値ベースで過去最高値を更新した。中国の大規模な資金供給で新型コロナウイルスを巡る懸念が緩和されたことや、米経済指標が堅調だったことが好感された。
東京市場は海外市場の流れを引き継ぎ、前営業日比321円54銭高でスタート。その後、日経先物の買い戻しなども加わり、上げ幅を拡大させた。午後は一時2万3995円37銭まで上昇したが、利益確定売りなどに押し戻され、2万4000円に乗せきれなかった。
個別ではトヨタが2015年8月以来の高値圏に上昇した。午後、2020年3月期連結業績予想(米国基準)について営業利益を2兆5000億円(従来は2兆4000億円)、当期利益を2兆3500億円(同2兆1500億円)、それぞれ引き上げると発表した。市場では「新型肺炎の影響が不透明な中で上方修正を予想する向きは少なく、ポジティブサプライズとなった」(立花証券の国際法人部課長代理、栗原一朗氏)との声が出ていた。
TOPIXも3日続伸。東証1部の売買代金は3兆円を超えた。東証全33業種が値上がり。値上がり率上位に、保険、精密機器、石油・石炭、輸送用機器、医薬品、機械などが入った。
新型肺炎の感染拡大による実体経済への影響は懸念されているものの、WHOの緊急事態宣言を機に過度な悲観は後退してきている。市場では「米国では今シーズン、インフルエンザで1万人を超える死者が出ている。それに比べると新型肺炎に大騒ぎしすぎだ」(国内証券)との見方も出ていた。
東証1部の騰落数は、値上がり1838銘柄に対し、値下がりが271銘柄、変わらずが50銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 23873.59 +554.03
寄り付き 23641.10
安値/高値 23,625.13─23,995.37
TOPIX<.TOPX>
終値 1736.98 +35.15
寄り付き 1722.95
安値/高値 1,722.28─1,744.43
東証出来高(万株) 165442
東証売買代金(億円) 30510.51
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