トランプ氏、民主党を改めて非難 弾劾裁判の無罪評決受け
ロイター / 2020年2月7日 5時40分
[ワシントン 6日 ロイター] - トランプ米大統領は6日、前日の弾劾裁判での無罪評決を受けて演説し、自身の失脚を狙い「腐敗した」試みが展開されたと、野党民主党を改めて非難した。
トランプ大統領は自身の人生において過ちを犯したことがあると認めつつも、「トランプ無罪」という見出しが書かれた新聞を手に掲げ、「これが最終結果だ」と強調した。同紙を額に入れるかもしれないとも述べた。
米上院は5日、トランプ大統領のウクライナ疑惑を巡る弾劾裁判で、「権力乱用」と「議会妨害」の2つの訴追条項について無罪評決を出した。共和党からの造反者はミット・ロムニー上院議員のみで、同議員は権力乱用に関する評決で有罪に賛成票を投じた。
トランプ大統領は演説に先立ち、弾劾調査に踏み切った民主党のペロシ下院議長とロムニー氏について、宗教的信条を弾劾に持ち込んだとして批判。「悪いと分かっていながら、信仰を正当化の引き合いに出す人間は嫌いだ。『あなたのために祈る』という人間も嫌だ」と述べた。
ペロシ氏はカトリック教徒で、昨年12月にトランプ氏のために祈ると発言。ロムニー氏はモルモン教徒で、弾劾裁判での造反について宗教的信条に言及していた。
トランプ大統領は演説でも、ペロシ氏が「祈るなどと全く思っていない」と攻撃を続けた。
22カ月に及んだモラー特別検察官によるロシアの米大統領選干渉疑惑捜査については「でたらめだった」と批判したほか、コミー元米連邦捜査局(FBI)長官を「卑劣なやつ」、弾劾調査を主導した民主党のシフ下院議員を「たちが悪い、ひどい人間」と非難。2016年米大統領選の民主党候補だったヒラリー・クリントン氏のことも改めて「口撃」した。
ロイター/イプソスが3─4日に実施した世論調査によると、トランプ大統領の仕事ぶりに対する支持率は42%、評価していないとの回答は54%だった。弾劾調査が始まった昨年9月時点では、支持は43%、評価しないとの回答は53%で、弾劾裁判がトランプ氏の支持率に大きく影響していないことを示唆した。
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