米ＦＲＢのバランスシート政策、金融安定のリスク＝カンザスシティー連銀総裁

［ワシントン　６日　ロイター］ - 米カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁は６日、景気支援に向け連邦準備理事会（ＦＲＢ）が大規模なバランスシートを維持することは金融安定のほか、ＦＲＢの独立性に対するリスクになるとの懸念を示した。

ジョージ総裁は講演原稿で「バランスシート政策の長期的なコストが完全に考慮されているのか、自分自身には明白でない」とし、「バランスシート政策がはらむ副作用は金融安定に対するリスクとなり、中央銀行の独立性を脅かすとの懸念を共有している」と述べた。

また、大規模な資産買い入れはアセットバリュエーションの上昇につながったと指摘。ＦＲＢが大規模なバランスソートを抱えていることで財政当局がＦＲＢを政府プログラムの財源と見なす可能性があるとしたほか、現在のＦＲＢのバランスシートの規模で金融政策と信用配分との間の垣根が曖昧になっているとの見方を示した。