NY市場サマリー(6日)ドル103円前半に下落、米株は横ばい
ロイター / 2020年11月7日 7時36分
[6日 ロイター] - <為替> ドル指数が下落し、約2カ月ぶりの安値を付けた。米大統領選の開票が進む中、上下両院で多数派が異なる「ねじれ議会」が継続するとの見方が根強く、ドルの下押し圧力となった。
市場では、大統領には民主党候補のバイデン前副大統領が当選するものの、議会上院は引き続き共和党が過半数を握ると予想。これにより、民主党が要求する大型の追加新型コロナウイルス経済対策の可決は困難になるとみられている。
10月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比63万8000人増と、前月の67万2000人増から伸びが鈍化した。新型コロナウイルス感染が各地で再拡大し、政府支援が先細る中、景気回復ペースが失速している兆候が改めて示された。
ロイターの集計によると、米国の新型コロナウイルス感染者が5日、新たに少なくとも12万0276人確認され、1日当たりの新規感染者数として2日連続で過去最多を更新した。
ウエスタンユニオン・ビジネスソリューション(ワシントン)のシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「米経済が減速しているとの見方がドル安につながっている」と指摘した。
大統領選は6日、激戦ペンシルベニア、ジョージア両州で、民主党候補のバイデン前副大統領が再選を目指すトランプ大統領を逆転し、リードを維持している。
ドルは通貨バスケット<=USD>に対し92.235と、9月2日以来の安値を付けた。週間では1.9%安と、3月以来の大幅な値下がりを記録した。
経済対策の規模が縮小するとの見方から、長期国債利回りは大幅に低下しているほか、株式などリスク資産は値上がりしており、こうした要因がドル安につながっているという。
ドル/円
オフショア人民元
ユーロ/ドル
<債券> 開票が進む米大統領選で民主党のバイデン前副大統領が過半数の選挙人獲得に向け前進する中、国債利回りが上昇した。
10年債
米大統領選は、バイデン氏がペンシルベニア州とジョージア州でトランプ大統領を逆転。選挙人の過半数270人獲得に歩を進めた。
FHNファイナンシャル(テネシー州)のシニア金利ストラテジスト、ジム・ボーゲル氏は、選挙結果が徐々に明らかになり、先行き不透明感が解消されつつあることが国債利回りの上昇につながっているとしている。
労働省が朝方発表した10月の雇用統計で失業率が6.9%と、前月の7.9%から改善したことも利回り上昇の要因になった。
アクション・エコノミクス(コロラド州)のチーフエコノミスト、マイケル・エングルンド氏は「米経済にとって明らかに幸先の良い兆候だったため、(安全資産としての国債が売られ)利回りに上昇圧力がかかった」と述べた。
今週の米国債利回りは乱高下。3日投開票の米大統領選を巡って、当初は民主党の圧勝が予想され、市場では大型の景気対策が策定されるとの観測が高まっていたが、ねじれ議会は解消されないとの見方がその後広まり、期待は後退した。議会上院で民主党が過半数を奪還できるかは、ジョージア州で行われる可能性がある決選投票で決まる可能性がある。
来週は財務省が一連の国債入札を実施。9日に540億ドルの3年債、10日に410億ドルの10年債、12日に270億ドルの30年債の入札が実施される。FHNファイナンシャルのボーゲル氏は、入札は難なくこなされるとの見方を示した。
2年債と10年債の利回り格差
<株式> はほぼ変わらずで取引を終えた。米大統領選で民主党候補のバイデン前副大統領が勝利する可能性が高まる一方、この日発表された雇用統計では米経済回復のハードルが依然として高いことが示された。
米大統領選は6日、開票作業が続く激戦州のペンシルベニアとジョージアで、バイデン氏が再選を目指すトランプ大統領を逆転し、リードを維持している。
週間上昇率は主要3株価指数いずれも4月以降で最大となった。米選挙が接戦となったことで、バイデン政権による企業への規制強化を巡る懸念が和らいだ。
TDアメリトレードのチーフ市場ストラテジスト、JJ・キナハン氏は「株価が毎日上がることはない。ある時点で下押し圧力がやや高まるのは当然だ」と述べた。
上院議会選では4議席がまだ決まっていない。共和党が過半数を維持すれば、バイデン政権の法案のほとんどが阻止される可能性が高まる。
ストーンエックス・グループのグローバル市場ストラテジスト、ユセフ・アバシ氏は、バイデン氏がジョージア州を制すれば、民主党が残っている上院議席を一部獲得する可能性が高まると懸念されていると述べた。
米労働省が6日に発表した10月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比63万8000人増と、前月の67万2000人増から伸びが鈍化した。新型コロナウイルス感染が各地で再拡大し、政府支援が先細る中、景気回復ペースが失速している兆候が改めて示された。
その後、米共和党のマコネル上院院内総務は6日、景気回復を示唆する経済指標を踏まえ、追加の新型コロナウイルス経済対策は提案されている3兆ドルよりも小規模にすることが適切との認識を示した。
個別銘柄では、米香水・化粧品のコティ
米携帯電話大手TモバイルUS
ゲームソフト会社のエレクトリック・アーツ
<金先物> ドル安・ユーロ高に伴う割安感などを背景に小幅続伸した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比4.90ドル(0.25%)高の1オンス=1951.70ドル。週間では71.80ドル(3.82%)高となった。
<米原油先物> 米欧などでの新型コロナウイルス感染再拡大の流れを嫌気し、続落した。米国産標準油種WTIの中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.65ドル(4.25%)安の1バレル=37.14ドル。週間では3.77%上昇した。1月物の清算値は1.62ドル安の37.49ドル。
ドル/円 NY終値 103.33/103.38
始値 103.23
高値 103.7
安値 103.2
ユーロ/ドル NY終値 1.1872/1.1876
始値 1.1877
高値 1.189
安値 1.1852
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 94*21.50 1.6007%
前営業日終値 95*30.50 1.5450%
10年債(指標銘柄) 17時05分 98*05.50 0.8201%
前営業日終値 98*18.00 0.7780%
5年債(指標銘柄) 17時05分 99*14.50 0.3610%
前営業日終値 99*18.50 0.3350%
2年債(指標銘柄) 17時01分 99*30.13 0.1547%
前営業日終値 99*30.38 0.1510%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 28323.40 -66.78 -0.24 <.DJI>
前営業日終値 28390.18
ナスダック総合 11895.23 +4.30 +0.04 <.IXIC>
前営業日終値 11890.93
S&P総合500種 3509.44 -1.01 -0.03 <.SPX>
前営業日終値 3510.45
COMEX金 12月限 1951.7 +4.9
前営業日終値 1946.8
COMEX銀 12月限 2566.2 +47.1
前営業日終値 2519.1
北海ブレント 1月限 39.45 ‐1.48
前営業日終値 40.93
米WTI先物 12月限 37.14 ‐1.65
前営業日終値 38.79
CRB商品指数 147.6994 ‐1.4559 <.TRCCRB>
前営業日終値 149.1553
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