米石油備蓄、一部が海外流出 国内でガソリン高続く中
ロイター / 2022年7月6日 15時3分
7月5日、米政府が国内燃料価格引き下げのために戦略石油備蓄(SPR)から放出した原油の一部が先月、欧州とアジアに輸出されていたことが明らかになった。写真はテキサス州のSPRの貯蔵施設。2020年4月撮影(2022年 ロイター/Adrees Latif)
[ヒューストン 5日 ロイター] - 米政府が国内燃料価格引き下げのために戦略石油備蓄(SPR)から放出した原油の一部が先月、欧州とアジアに輸出されていたことが明らかになった。輸出された原油は500万バレル以上だという。
米国ではガソリンと軽油が過去最高値に上昇しており、バイデン大統領がガソリンの値下げを呼びかけている。
戦略石油備蓄からは10月まで日量100万バレルが放出される。
米税関のデータによると、製油会社フィリップス66はテキサス州のSPR貯蔵施設からイタリアのトリエステにサワー原油約47万バレルを輸出した。トリエステには中欧の製油所に原油を送るパイプラインがある。
仏トタルエナジーズ傘下のアトランティック・トレーディング&マーケティングも56万バレルのカーゴを2カーゴ輸出した。
業界筋によると、SPR原油はオランダのほか、インドのリライアンス製油所、中国にも輸出された。
ケプラーの石油担当リードアナリスト、マット・スミス氏は、「(SPRの放出がなければ)原油や燃料は今以上に値上がりしていただろうが、想定されていた効果はあまり出ていない」と述べた。
SPR原油は4月にもロシア産原油の代替として欧州に輸出されている。
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