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FRB当局者、米国債利回り上昇懸念せず インフレ抑制に寄与も

ロイター / 2023年10月6日 11時51分

 10月5日、米連邦準備理事会(FRB)当局者は、最近の米国債利回り上昇が経済のソフトランディング(軟着陸)を脅かす可能性をほとんど懸念していないと示唆し、インフレ抑制の一助になるとの見方を示した。写真はサンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁。ミシシッピ州 ジャクソンホール で8月撮影(2023年 ロイター/Ann Saphir)

Ann Saphir

[5日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)当局者は5日、最近の米国債利回り上昇が経済のソフトランディング(軟着陸)を脅かす可能性をほとんど懸念していないと示唆し、インフレ抑制の一助になるとの見方を示した。

米10年債利回りは9月19─20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)開催時の4.4%前後から急上昇し、今週は一時4.8%台を付けて16年ぶり高水準を更新した。

サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は5日、「労働市場が冷え込み、インフレ率が目標に戻り続ければ、金利を安定的に維持し、政策の効果を持続できる」と指摘。このところの国債利回りの上昇はFRBに代わりある程度の仕事をしているため、「われわれが一段の行動をとる必要性は薄れている」と述べた。

長期金利の上昇は雇用や投資を抑制して景気を減速させ、インフレ圧力を和らげる。デイリー氏は米国債利回りの上昇について、急速だが無秩序ではないとした。

シカゴ地区連銀のグールスビー総裁も、利回り上昇のタイミングは突然だったが上昇自体は「謎ではない」と述べた。

3日に収録され5日に放送されたブルームバーグのポッドキャストで、今年初めに広がっていたリセッション(景気後退)懸念が後退した局面で長期金利が上昇するのは想定されると指摘した。

FRBによる金融引き締めでインフレ率は昨夏の40年ぶり高水準から低下したが、こうした過程で通常生じる失業率の急上昇は見られていない。

また、シリコンバレー銀行の破綻をきっかけとした金融不安も当初懸念されたような信用収縮や景気の冷え込みにはつながらなかった。

グールスビー氏は、米経済が2%のインフレ目標を達成すると同時に景気後退を回避するという「黄金の道」から外れているという明確なシグナルは今のところ出ていないと述べた。

同時に、長期金利上昇が失業率の急上昇や経済活動の急減速を引き起こすほどであればFRBは調整を行うと強調。その上で、今はインフレを低下させることに注力していると語った。

一方、デイリー氏は「成長やインフレの鈍化が失速し経済活動が再加速し始めたり、あるいは金融情勢の引き締まりが一部逆転したり、緩和し過ぎたりした場合、われわれはこれらのデータに反応し、責務を全うするために金融政策が十分に制約的であると確信できるまで追加利上げを進められる」とし、「オープンマインドを保ち選択肢を持つ必要がある」と述べた。

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