メキシコ政府、バイデン政権の国境の壁増設を批判

　メキシコ政府は５日、バイデン米政権が不法移民対策としてメキシコとの国境の壁を一部増設する方針を示したことを強く批判した。メキシコのロペスオブラドール大統領の資料写真。メキシコ市で９月撮影(２０２３年　ロイター/Raquel Cunha)

Dave Graham

[メキシコシティ ５日 ロイター] - メキシコ政府は５日、バイデン米政権が不法移民対策としてメキシコとの国境の壁を一部増設する方針を示したことを強く批判した。

バイデン米政権は、記録的な水準に達している不法移民の流入を抑制するため、トランプ前政権が進めた国境の壁建設の再開を認めた。バイデン氏は就任直後に中止を宣言していた。

メキシコのロペスオブラドール大統領はこの日、ブリンケン米国務長官やマヨルカス国土安全保障長官など米高官と会談した。

会談に先立ちロペスオブラドール氏は、バイデン政権の決定を「後退」と批判。バルセナ外相も「私たちは壁でなく橋を信じている」と述べ、壁の増設に反対する考えを示した。

一方、会談では違法薬物の密輸や麻薬組織の問題、不法移民対策などで協力強化を確認した。