グーグルとアップルが支配的地位を乱用、アプリ市場巡り＝韓国当局

　韓国放送通信委員会（ＫＣＣ）は６日、アルファベット傘下のグーグルとアップルがアプリ市場の支配的地位を乱用したとして、最大で総額５０５０万ドルの罰金を科す可能性があると表明した。仏リールのアップルストア前で９月撮影(２０２３年　ロイター/Stephanie Lecocq)

［ソウル　６日　ロイター］ - 韓国放送通信委員会（ＫＣＣ）は６日、アルファベット傘下のグーグルとアップルがアプリ市場の支配的地位を乱用したとして、最大で総額５０５０万ドルの罰金を科す可能性があると表明した。

ＫＣＣは、両社がアプリ開発業者に特定の決済手段を強要し、アプリの審査で不公正な遅れを生じさせたと主張。両社に対し是正措置を通知し、今後、罰金について検討すると述べた。

韓国は２０２１年に電気通信事業法を改正し、アプリストアの運営会社がアプリ開発業者に対し自社の決済システムの利用を強制することを禁止した。

ＫＣＣは、グーグルとアップルが特定の決済手段を強制していることや、アップルが「国内のアプリ開発業者に差別的な手数料を課している」ことは、公正な競争を促すという同法の目的に反している可能性が高いと指摘。両社から事情を聴いた上で、総額で最大６８０億ウォン（５０４７万ドル）の罰金を科す可能性があると表明した。内訳はグーグルが４７５億ウォン、アップルが２０５億ウォンという。

グーグルはロイターに対し「ＫＣＣが示したのは『事前通知』であり、入念に検討した上で回答を提出する。最終的な決定が下されれば慎重に検討し対応を考える」と説明した。

アップルはＫＣＣの判断に同意しないとし「アップストアに加えた変更は電気通信事業法に準拠していると確信している。今後もＫＣＣと意見交換を行っていく」と表明した。