安川電の3―8月期、営業益は上半期で最高 半導体投資減速で受注は減少
ロイター / 2023年10月6日 17時39分
10月6日、安川電機が発表した2023年3─8月期の連結決算(国際会計基準)は、営業利益が前年同期比5.8%増の330億円だった。写真は2019年12月に東京で行われたエキスポに展示された同社のロボット(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Shinichi Uchida Miho Uranaka
[東京 6日 ロイター] - 安川電機が6日発表した2023年3─8月期の連結決算(国際会計基準)は、営業利益が前年同期比5.8%増の330億円だった。原料高の価格転嫁による採算性の向上や増収効果、円安も寄与して増益を確保。上半期では過去最高益を更新した。先行指標である受注は、半導体市場の投資減速が響き、減少した。通期見通しは売上高、営業利益とも据え置いた。
連結売上高は同9.7%増の2889億円だった。売上高も半期で過去最高となった。モーションコントロール事業では、サーボモーターは半導体・電子部品向けが伸び悩んだものの、インバーターは需要の鈍化により部品不足が解消。生産が正常化したことで販売が伸びた。
ロボット事業については、電気自動車(EV)関連の設備投資が続き、産業全体で、自動化を目的とした投資が底堅く推移した。
6―8月期の受注は前年同期比25%減少した。小川昌寛社長は会見で、受注について「間違いなく半導体の戻り待ち」と説明。同30%減少した米国についても「半導体が要因」と指摘し、24年度には反転するとの見方を示した。米国の半導体が戻れば、日本や韓国、台湾などでの投資も動くとみる。中国についても同様に、半導体の設備投資増には期待しているが、全体的な受注の伸びについては「楽観視していない」と語った。
為替前提を円安方向に修正したものの、24年2月期の営業利益予想700億円は据え置いた。下期の為替前提は1ドル145円、1ユーロ155円。IBESがまとめたアナリスト22人のコンセンサス予想平均値は660億円だった。
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