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ノーベル平和賞にモハンマディ氏、収監中のイラン女性人権活動家

ロイター / 2023年10月7日 0時2分

ノルウェーのノーベル賞委員会は6日、今年のノーベル平和賞をイランの女性人権活動家ナルゲス・モハンマディ氏に授与すると発表した。提供写真。(2023年 ロイター/Mohammadi family archive photos)

Gwladys Fouche

[オスロ 6日 ロイター] - ノルウェーのノーベル賞委員会は6日、今年のノーベル平和賞をイランの女性人権活動家ナルゲス・モハンマディ氏に授与すると発表した。イラン政府はこれに反発する可能性が高い。

モハンマディ氏は女性の権利と死刑廃止を求め続ける活動家で、権利擁護団体「フロント・ライン・ディフェンダーズ」によると、国家に反するプロパガンダ拡散などの罪で現在はテヘランの刑務所に収監されている。

ライスアンデシェン委員長は、イランにおけるモハンマディ氏をリーダーとする運動全体の非常に重要な活動を評価したと説明した。

委員会は授賞理由を「イランでの女性への抑圧と闘い、全ての人々の人権と自由を推進するために闘った」と説明。イラン当局に同氏の釈放を求め、「イラン当局が正しい判断を下せば彼女は釈放され、(12月の授賞式で)この栄誉を受けることができる」と訴えた。

イラン政府はモハンマディ氏の受賞についてこれまでのところ公式な見解を表明していないが、イランの準国営ファルス通信は、モハンマディ氏は「国家安全保障に反する行為」によって注目を集め、「西側諸国から賞を受け取った」と伝えている。

モハンマディ氏は2003年のノーベル平和賞を受賞したシリン・エバディ氏が代表を務める人権団体「人権擁護センター」で副代表を務める。女性のノーベル平和賞は19人目となる。

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、モハンマディ氏は声明で「女性の解放が実現するまで、圧政的で宗教的な政府による容赦ない差別、専制、性差に基づく抑圧と闘い続ける」とし、刑務所にとどまることを意味するとしても、民主主義と平等のために努力することを決してやめないと表明した。

モハンマディ氏の夫のタギ・ラフマニ氏はパリの自宅でロイターに対し「今回のノーベル賞は人権を求めるナルゲスの闘いに勇気を与えるだろうが、もっと重要なのはこれが『女性、命、自由(を巡る運動)』に対する賞だということだ」と語った。

イランでは10代の少女が女性の頭髪を覆うスカーフ(ヒジャブ)を着用していなかったとして当局者と対立した後に昏睡状態に陥る事件が起きたばかり。約1年前にはヒジャブを適切に着用していなかったとして、当時22歳だったマフサ・アミニさんが風紀を取り締まる警察に拘束され、その後死亡。女性の自由を求める抗議活動が全国的に広がった。

ストックホルム国際平和研究所のダン・スミス氏は、モハンマディ氏がノーベル平和賞を受賞したことでイラン反体制派に対する圧力が和らぐ可能性があるとしながらも、モハンマディ氏の釈放につながる可能性は低いとの見方を示した。

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