米雇用情勢に対する見解変わらず=クリーブランド連銀総裁
ロイター / 2023年10月7日 6時53分
米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は、9月の米雇用統計は非常に好調な内容となったが、雇用情勢に対する自身の見方は変わらないと述べた。2019年、英ロンドンで撮影(2023年 ロイター/Marc Jones/File Photo)
Michael S. Derby
[6日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は6日、9月の米雇用統計は非常に好調な内容となったが、雇用情勢に対する自身の見方は変わらないと述べた。また米連邦準備理事会(FRB)による追加利上げの必要性に対する見解については今後のデータが左右するとした。
CNNインターナショナルとのインタビューで、今回の雇用統計は「労働市場が堅調であることを示し続けているが、以前に比べて逼迫は若干緩和されつつある」と指摘。「賃金の伸びが若干鈍化しつつあることも確認された」とした。
労働省が発表した9月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比33万6000人増と、予想の17万人増を大幅に上回り、過去8カ月で最大の伸びとなった。ただ、平均時給は前年比4.2%増と、8月の4.3%増から鈍化し、2021年6月以降で最小の伸びとなった。
一部エコノミストは、賃金の伸びが軟調となっていることは、インフレ圧力が弱まりつつあることを示しており、FRBに対する追加利上げ圧力が弱まっているとの見方を示している。
メスター氏は今月3日の記者団との電話会見で「次回会合の時点でも経済が前回会合と同じような状況にあれば、私なら一段の利上げを行うだろう」と発言。
この日のインタビューでは、現在の利上げサイクルの中で政策金利はピークを付けたか、ピークに近い水準にあるとし、25年末までにインフレ率を目標とする2%に戻すために、金利をいつまで高水準に維持するかが主要な論点になっていると述べるにとどめ、見通しについて明確な手がかりは示さなかった。
米経済については「経済成長は力強く、インフレを巡る状況もなお改善している」とし、「強いリジリエンス(回復力)がある」と指摘。次回の連邦公開市場委員会(FOMC)までに多くの経済指標が発表されるとし、どのような金融政策運営が必要か判断するために、データを確認していきたいとの考えを示した。
メスター総裁は今年のFOMCで投票権を持っていない。
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