午前の日経平均は反発、一時500円高 米ハイテク株高を好感
ロイター / 2024年6月6日 12時4分
[東京 6日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比351円58銭高の3万8841円75銭と反発した。米国市場でハイテク株高となったことを好感する買いが優勢となり、一時500円を超えて上昇した。一方、心理的節目3万9000円付近では上値の重さも意識された。 日経平均は351円高で寄り付いた後、一時521円高の3万9011円93銭に上値を伸ばした。半導体関連株やハイテク株が上昇をけん引し、寄与度上位の東京エレクトロンとソフトバンクグループ、アドバンテストの3銘柄で指数を約280円押し上げた。
米フィラデルフィア半導体指数(SOX)が4%超高となったことが、国内の関連株を支援した。米国市場では、発表された雇用指標が労働需給の緩和を示し、年内利下げに対する期待が高まって長期金利が低下した。
一方、テクニカル面から3万9000円付近は、75日移動平均線や日足・一目均衡表の雲上限、ボリンジャーバンドのプラス1シグマなどが集中しており、戻りの節目として意識される。節目より上方での滞空時間は短かく「上値追いに(市場の)自信がないことの現れ」(証券ジャパンの大谷正之調査情報部部長)との声が聞かれた。
来週に日米の中銀会合を控える中、週末には米雇用統計の発表が予定されており「経済指標で一喜一憂する流れは継続しそうだ」(大谷氏)との見方があった。日銀の中村豊明審議委員の懇談会であいさつし、現時点のデータを踏まえると当面は現状の政策維持が妥当との発言が伝わったが、反応は限られた。
TOPIXは0.61%高の2764.93ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆3540億3000万円だった。東証33業種では、値上がりは海運や証券、石油・石炭製品など24業種で、値下がりは不動産やサービス、繊維など9業種だった。
信越化学工業やトヨタ自動車はしっかり。川崎汽船は堅調だった。一方、リクルートホールディングス、ニデックは軟調。レーザーテックはさえなかった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが675銘柄(40%)、値下がりは907銘柄(55%)、変わらずは65銘柄(3%)だった。
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