ECB理事会後のラガルド総裁発言要旨
ロイター / 2024年6月7日 0時37分
[フランクフルト 6日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は6日、主要政策金利の0.25%ポイント引き下げを決定した。利下げは2019年9月以来、4年9カ月ぶり。中銀預金金利を過去最高の4.0%から3.75%に引き下げた。
理事会後のラガルド総裁の記者会見での発言は以下の通り。
<理事1人が決定に反対>
決定について、1人を除いて(見解が)一致した。
<賃金>
賃金はなお高水準にあるものの、低下傾向にある。2025年にはこの傾向が顕著になるとみている。
<中立金利>
中立金利が新型コロナウイルス感染拡大以前と比べて上昇していれば、現在、中立金利から程遠いことが明らかだ。(中銀預金金利を)4%から3.75%に引き下げたものの、中立金利に近づくわけではない。道のりはまだ長い。
<複数のデータを注視>
賃金だけでなく複数のデータを注視している。ただ、労働市場が引き締まっているときは賃金動向が極めて需要になるため、賃金に注目するのは正しい。
<データによって決定>
非常に不確実なのは、われわれが動くスピードとそれにかかる時間だ。これはわれわれが受け取るデータによって決定される。
<巻き戻し>
われわれは今、巻き戻しの局面に入っているのか。私はそうとは言いたくない。
巻き戻しプロセスは進行中なのか。その可能性は高い。
<堅牢(けんろう)な予測>
(インフレ)予測の信頼性、確実性、堅牢性に基づいて、われわれは実際に利下げを決定した。
<成長リスク>
経済成長に対するリスクは短期的には均衡しているが、中期的にはなお下向きに傾いている。軟調な世界経済や主要経済国間の貿易摩擦の激化はユーロ圏の成長に重しとなる。
<インフレに対する自信が高まる>
ここ数カ月、今後の道筋に対するわれわれの自信は高まっている。
<金利の道筋にコミットせず>
われわれは特定の金利の道筋に事前にコミットしていない。
<インフレリスク>
世界経済が予想以上に力強く成長すれば、インフレ率は予想以上に高くなる可能性がある。インフレ率の上振れリスクは地政学的緊張の高まりからも波及している。
<インフレ率>
インフレ率は、エネルギー関連のベース効果などにより、年内は現在の水準付近で変動すると予想され、その後、来年後半にかけて目標に向かって低下すると予想される。
<賃金の伸び>
先行指標は賃金の伸びが年間を通じて緩やかになることを示している。
<価格圧力の緩和>
(最近のデータは)価格圧力が徐々に弱まっている状況を裏付けている。
<輸出が支援>
力強い輸出も今後数四半期の成長を支えるはずだ。
<回復は継続>
賃金上昇と貿易条件の改善により実質所得が増加し、経済は回復を続けると予想している。
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