午前の日経平均は急反発、自律反発期待で過去最大の上昇幅
ロイター / 2024年8月6日 12時18分
[東京 6日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比2957円90銭高の3万4416円32銭と急反発した。米国の経済指標が市場予想を上回り、過度な景気懸念が和らぎ、前日までの下落からの自律反発を期待した買いが強まった。為替が円安方向に振れたことも支援材料になった。1990年10月2日の終値ベースの上昇幅2676円を上回り、過去最大の上昇幅となっている。
日経平均は618円高で寄り付いた後も上値を伸ばし、一時3453円高の3万4911円80銭に上昇し、節目の3万5000円に迫った。前日までの3営業日で7600円超、急落。とりわけ前日は4451円(12.40%)安と過去最大の下げ幅となっり、自律反発を見込んだ買いが先行した。朝方には日経平均やTOPIX、東証グロース250指数の先物でサーキットブレーカーが発動した。
前日発表された米経済指標を受けて、米景気に対する過度な懸念が和らいだ。米供給管理協会(ISM)が5日に発表した7月の非製造業総合指数(PMI)は51.4と、6月の48.8から上昇し、市場予想の51.0も上回った。円高が一服し、ドル/円が一時146円台に上昇したことも投資家心理を支えた。米国株は主要3指数が下落したが、日本株の下げに比べると限られたことが買い材料視されたとの声もある。
もっとも、当面は不安定な相場が続くとの見方が多い。ドル/円が伸び悩む中、日経平均は前場中盤から戻り待ちの売りが上値を抑え、伸び悩んだ。
市場では、いったん底をみたとの見方は多く「3万5000円付近でいったん落ち着いてくるだろう」(三木証券の北沢淳商品部投資情報グループ次長)との指摘が聞かれる。過去平均の株価収益率(PER)は15倍程度(コロナ禍時の異常値を除くと14倍台前半)とされ、足元の1株当たり利益(EPS)を踏まえた水準が意識されるという。
TOPIXは9.3%高の2434.21ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は3兆8435億3800万円だった。東証33業種では、全業種が値上がりした。値上がり率上位には海運やその他金融、保険などが並んだ。
キーエンスはストップ高買い気配となっている。ホンダやレーザーテックは大幅高。一方、味の素、三井住友FGは軟調となっている。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1581銘柄(96%)、値下がりは48銘柄(2%)、変わらずは9銘柄だった。
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