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キリンHD、ファンケルTOB価格を2800円へ 引き上げは最後

ロイター / 2024年8月6日 17時11分

 8月6日 キリンホールディングス(キリンHD)は6日、6月17日から実施しているファンケルへの株式公開買い付け(TOB)について、買い付け価格を1株2690円から2800円に引き上げ、買い付け期間も8月28日までに延長することを取締役会で決議したと発表した。写真は2008年11月、都内で撮影(2024年 ロイター)

Ritsuko Shimizu Kuniko Mutoh

[東京 6日 ロイター] - キリンホールディングス(キリンHD)は6日、6月17日から実施しているファンケルへの株式公開買い付け(TOB)について、買い付け価格を1株2690円から2800円に引き上げ、買い付け期間も8月28日までに延長すると発表した。

南方健志社長は会見で、TOB公表以降の応募状況や今後の応募見通しを踏まえ、TOB成立のためには買い付け価格を引き上げることが適切だと説明。そのうえで「キリンHDの株主保護の観点から、今後のさらなる価格変更は一切行わないことも決議した」と述べた。TOB期間の延長も今回が最後となる。

キリンは先月29日、買い付け期間を8月13日までに延長したが、買い付け価格については「対象者の価値を十分に反映している」として、2690円で維持していた。しかし、買い付け期間延長後も、ファンケルの株価が変更前の買い付け価格(2690円)を上回って推移していた。

南方社長は、新たなTOB価格2800円は「ファンケルの株主にとって十分魅力的な価格」と述べた。ファンケルの株価は6日終値で2767円となっている。

ファンケルは、条件変更となったTOBにも賛同するとともに、株主にも応募を推奨している。

キリンは酒類・飲料事業、医薬品事業に並ぶ柱としてヘルスサイエンス事業を伸ばしており、ファンケルもヘルスサイエンス事業の成長に向け重要なパートナーとして位置付けている。仮にTOBが成立しなかった場合について、南方社長は「別の海外アセット取得の検討や(買収したオーストラリアの健康食品メーカー)ブラックモアズへの投資の強化など、今後のヘルスサイエンス戦略の様々な選択肢を検討する」とした。

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